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2006年12月12日

塩谷漁港 

 港には港格というのがあると知る。重要湾港、地方湾港、さらに第一種、第二種等々とあり、塩谷漁港の港格は第一種とインターネットでみつけた。港格がどのようにして定められるのかについての知識は全然持ち合わせていないけれど、港格の分類から類推するに、そこそこな漁港らしい。

 しかし、実際に見た塩谷漁港は小さな漁港であった。国道5号線を札幌に向かって走っていて、塩谷トンネルを抜けたあたりでポンマイ岬方向へ寄り道で、夏場であれば海水浴客で混んでいるだろう塩谷の浜を通りすぎる。道の終点に塩谷の漁港があった。

 防波堤とコンクリートのブロックを積んで塩谷海岸の一部を囲って漁港が造られている。天気が良くて防波堤では釣り人がのんびりとチカ釣りを楽しんでいる。釣りは、釣っている当人もそれを傍で見ている方も時間を忘れる。特に海釣りは、川釣りのように流れに合わせて竿をせわしなく動かすことが少ないので、釣り糸をたれたまま無言の行をしているようなところがある。

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 この漁港はポンマイ岬の付け根の辺りに位置し、写真に写っている港内の崖がポンマイ岬へとつながっている。岬へ道が続いているかと、港から山道を辿ってみたが、途中で自動車の通れる道は途絶えていた。機会があれば徒歩でポンマイ岬まで行ってみようかと思ったけれど、さて実現することやら。

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 別の日に伊藤整の文学碑のあるゴロダの丘から塩谷漁港を遠望したことがある。この時は塩谷の海は少し荒れていて、海岸に白い波が押し寄せていた。漁港内は防波堤で波は消えているように見えたが、それで漁港内にはうねりはあっただろう。漁港の背景のポンマイ岬がゴロダの丘の高みからはよく見える。

 冬になれば、日本海からの冷たい風と波がこの漁港に押し寄せ、漁港の風景は一変するだろう。冬の季節に、この漁港の写真を撮りにくるだけの元気はあるだろうかと、もうすぐ傍まで来ている北海道の冬を思いながら漁港を後にした。

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