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2006年12月17日

朝里駅SL撮影後日談

 秘境探検には掌に入るようなコンパクトなデジカメを使っている。銀塩フィルムの時代には大きなレンズのカメラを使っていて、よくもまあレンズらしきレンズもなくても、デジカメは誰が扱っても様になる写真が撮れるものだと感心していた。デジカメ時代にも大きなレンズの高級そうなカメラを抱えて撮影している写真愛好家を目にするようになって来たけれど、あんなかさばって重いカメラなんか必要ないと思っていた。

 愛用のデジカメを掌に握って、JR朝里駅で「クリスマスin小樽」号の撮影をして失敗したことは前に書いた。デジカメの機能がそこそこで連写ができないので、駅構内を通過していくSLを近くで撮影するとシャッターチャンスは一回きりで、手に持っての撮影でもあって、手ぶれを起こす可能性がある。特に、天候が悪いとレンズが小さい場合光量の不足分をシャッター開放時間で補うので、手振れの危険性は大きくなる。

 案の定先週末のSLの写真は表示したようなぼけた写真となってしまった。理論的にはこの写真からはっきりした写真を作り出すことは可能である。手振れでできたぼけた写真なので、手振れにより点像がどのくらいぼけたかの具合(ポイント・スプレッド関数)を求めて、その逆関数で画像データとたたみ込み演算を行えばよいのである。

 最近のカメラ技術展開の一つ方向としては、簡単なレンズでぼけを生じた状況でも、上記のようにコンピュータ処理でフォーカスの合った写真にしてしまうソフトウエアを組み込んだソフト・カメラとでもいうべきものである。ただ、この方面の勉強をしていないのでおおまかこんなところであろうと理解している。

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 プロのカメラマンと話す機会があったのだけれど、連写ができるとか、光量をそれなりに保障されるので大きなレンズのカメラを利用する話は、自分の失敗と重ね合わせて理解できた。素人が大きなレンズのデジカメを利用しているのを身分不相応と思うのは止めにしよう。

 こんな状況で、大きなレンズのカメラを改めて購入する誘惑もあったのだけれど、やはり秘境探検での機動性を考えると、いままでの小さなカメラは手放せない。カメラ屋に行ってみると、同じ機種で手ぶれ防止と表示されたものが目に付いた。操作も今のカメラとほぼ同じである。電池だけが異なる点に目をつぶれば、これはよさそうである。自分の写真撮影技術を棚にあげ、秘境探検のための大義名分を盾にカメラに出費してしまった。

 一週間後、新しいカメラで再度朝里駅の同じ場所でSL通過を待つ。今度も一回きりのシャッターチャンスである。得られた写真は掲載のものである。カメラの性能向上が手伝ったのか、天候が影響したのか、はてまた失敗を教訓にシャッター操作を慎重にしたせいか、良い写真をとることができた。
 
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comments

最近の蒸気機関車は自動車のようにヘッドライトが二つ付いているのですねぇ!アサリもシジミも美味しいですねぇ♪

  • 福本チョコ
  • 2006年12月17日 19:38

こんにちは
パノラマ写真(QTVR)を撮っております横谷と申します。
先生の前回の記事を見て、私も撮りたくなり、この日、銭函付近で撮影しました。
貴重な情報、有り難うございました。

  • keiji
  • 2006年12月22日 13:06

横谷様、青木です。
 銭函付近のSLのパノラマ写真をWebページで拝見させていただきました。SLが走ってくる方向、走り去る方向が1枚の写真に写し出されているのも面白いですね。パノラマ写真の旅のサイトは手が込んでいて、力が入っていますね。このサイトはときどき覗かせていただきます。

  • aoki
  • 2006年12月22日 17:19

ご覧頂き、有り難うございました。
>このサイトはときどき覗かせていただきます。
プレッシャーがかかりますが頑張ります(汗

  • keiji
  • 2006年12月22日 21:22
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