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2007年03月11日

三馬ゴムの思い出

 国道5号線の花園十字街から水天宮の方向に行くと、商店街が路の両側につながり、この商店街に写真の三馬ゴムの思い出につながるアーケード状の看板がある。ゴム長靴に三馬ゴムのネーム入りのものを見かけなくなって久しいけれど、かつて三馬はゴム長靴のブランドであって、ゴム長と聞くと反射的に三馬の名前が出てくる。

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 写真の看板には文字通り馬が三頭並んでいる。「創造をささえる技術」のコピーが看板にあるところをみると、今でも物作りの先端を行っている会社のようである。三馬ゴムの会社は今小樽のどこにあるのだろうかと地図で探していると、工場の印に「ミツウマ」と書かれたところが小樽天神の道道697号線沿いにあるのを見つけた。

 この工場はどんな様子なのか見に行くことにする。暖冬で国道や幹線道路の路面の雪は消えて、天神までの道は例年の冬道に比べると格段に走り易い。勝納川に沿った道路を走って、地図に記された場所にたどり着く。道路脇に工場らしき古びた建物があったけれど、もう工場としては使われていないようである。倉庫として利用しているらしく、三馬のマークをつけたトラックが止まっていた。

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 建物の写真を撮っていると、事務所から管理人とおぼしき人が出てくる。話を聞くとやはり本社と工場は別のところに移っているとのことである。ここで三馬のマークの写真に撮りたいと言うと、事務所内に張ってあった社旗のところに案内してくれた。この社旗に書かれた会社名はカタカナで「ミツウマ」となっている。もう「三馬ゴム」ではないのである。

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 以前、銭函駅近くの石蔵の喫茶店の店内で三馬ゴム株式会社の社名入りの写真の壁掛け時計を目にしている。このレポートを書くまでは三馬ゴムが会社名で残っているのだろうと思っていた。歳月は「三馬ゴム」を「ミツウマ」に変えていたのである。

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