Search


Archives

2007年04月01日

石狩湾新港

 道路の雪が解け、ドライブし易くなったこともあり、石狩新港を見に行くことにする。札幌、小樽、石狩の三市の境界点を通過する国道337号線から小樽市と石狩市の市境となっている道道1066号線を北上して石狩湾新港に達する。埠頭まで行って写真を撮ろうしたら警備員に遮られた。埠頭には一般の車は入れないので、新港の端辺りに駐車する。

 春先で釣りのシーズンではないと思われるが、早くも釣り人が来ている。本格的な釣りをしているというより、これからの釣りのシーズンに向けてウオーミングアップをしているといった雰囲気である。港の対岸には液化ガスの貯蔵タンクが並んでいるのが目に入る。新港の周囲は各種の貯蔵施設があり、多くは新しい施設のようである。

%E7%9F%B3%E7%8B%A9%E6%B9%BE%E6%96%B0%E6%B8%AF%E9%87%A3%E3%82%8AA.jpg

 この港の生い立ちに遡ると、1970年に出された「第三期北海道総合開発計画」あたりが事始で、この計画に石狩湾新港の整備計画が盛り込まれ、国家プロジェクトとして港の開発が開始された。天然の良港として発展した小樽港が近くにあり、港同士(つまりは小樽市と当時の石狩町)の綱引きの経緯があったけれど、小樽市と石狩市が港を半々に管理する形にして決着している。それにしても港の中央水路に両市の境界が走っているのも珍しいのではないだろうか。

 この港は整備の段階であり、新しくできた広い港湾施設が立ち入り禁止になっている。フェンスに接近してカメラで無人の波止場を撮影する。石狩湾の遥か彼方に、現在石狩市と合併したかっての厚田村、浜益村の山並みが雪を頂いて連なっている。山並みを遠望すると、春はまだ先の風景である。

%E7%9F%B3%E7%8B%A9%E6%B9%BE%E6%96%B0%E6%B8%AFA.jpg

 新港の巨大な施設として、王子特殊紙江別工場向けの木材チップの荷揚げ場がある。荷揚げされたチップが大きな山となって運送を待っている。国道5号線と高速道路の札樽道の二本の道路に頼る小樽港に比べて、石狩新港から札幌方面には多くの幹線道路が利用できる点で有利で、このチップ荷揚げ施設もその利点を生かしている。

%E7%9F%B3%E7%8B%A9%E6%B9%BE%E6%96%B0%E6%B8%AF%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97A.jpg

 ポートセールスでは石狩新港は札幌港の呼称が用いられている。空路で千歳にある空港を利用する場合、千歳発着とは言わず札幌発着が使われているのと同様である。空も海も大都会札幌の玄関口と案内した方が分かりやすいといえばその通りなのだろう。でも湾港や空港の所在都市はこれらの呼称には抵抗感もあるのではなかろうか。

comments

comment form
comment form