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2007年04月28日

中野植物園と源山観音像

 4月の終りに清水町にあるこの私設植物園を尋ねてみる。パンフレットには1908年(明治41年)創立とあるから、ほぼ百年の歴史を持っている。看板には広さは五万平方メートルあると標されている。入場料一人につき200円を払って、緑や花が未だのこの時期、訪れる客もいない園内に入ってみる。

 園内に入って目についたのは古代文字を模写した二つの石碑である。模写された古代文字はどこで発見されたものなのか、どうしてここに模写の石碑があるのか分からなかった。植物園なのに、花や木よりは石灯籠や狛犬が目についた。もう少しして桜の花やつつじが咲けば、ここは植物園の雰囲気が出てくるのだろうけれど、この時期花らしい花は濃い緑の葉に桃色の花をつけた雪の下ぐらいであった。

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 園内に遊具が沢山あるところを見ると、ここは桜や紅葉の季節に家族連れがよく来るところのようである。入口にジンギスカンが出来るとの宣伝があったので、野外レストランの趣で、植物園と遊園地を合わせたようなところかも知れない。しかし、我々の他には客はいなかったので、ジンギスカンで賑うシーズンの様子は想像できなかった。

 中野植物園の敷地は近くの山林に広がっていて、敷地のはずれにある山道を登ってみる。ここも冬から春へ変わる境目で、枯葉から緑が少し出ている、といった状況である。道が行き止る小高いところに出ると、地蔵が五,六体並べられてあった。木々が葉を落としているので、この場所から小樽の海や山を、梢の隙間越しに眺めることができる。

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 ここからさらに上の方に観音像があった。岩場で手すりの鉄パイプの助けを借りて観音像に近寄ってみる。後で知ったことではあるけれど、観音像のあるところは標高150mの源山の頂上付近である。この日は風が強く足場も悪いこともあって、観音像を眺めるのは早々に切り上げて小山を下りた。

 帰りがけに園の手入れをしている人から、もう少し日が経つと近くの小川沿いにカタクリやヒトリシズカの花の群生が見られ、山菜も豊富なところであると説明を受けた。しかし、シーズンになり秘境感が薄れては秘境探検の意味もないかと、再訪するかどうかは改めて考えることにした。

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