Search


Archives

2007年06月19日

毘砂別千本ナラ

 国道231号線を北上して送毛トンネルを抜けたところに毘砂別(びしゃべつ)の集落がある。国道から分かれ、毘砂別送毛線を今度は南下して山を登るようにして車を走らせると目指す千本ナラに到達する。

 道路脇には千本ナラの案内看板が立っている。林野庁肝いりで、「巨樹・巨木保護中央協議会」選定の森の巨人たち100選に選ばれた木である。番号付けが北からなされているようで、この木はNo.1の番号が付けられている。この巨木選定の基準は、国有林にあり、地面からの高さ1.2mのところの直径が1m以上あり、地域のシンボルとして親しまれているもの、となっている。

%E5%8D%83%E6%9C%AC%E3%83%8A%E3%83%A9%E7%9C%8B%E6%9D%BFA.jpg

 北海道で選定された巨木はこのナラの木を含めて11本である。国土の約20%を占める北海道では20本の巨木が選定されてもよさそうである。ただ、深山にあって地域のシンボルになっていない巨木は当然この選に漏れるだろうし、過疎地が拡大していく北海道の巨木の数が国土面積に比例していなくても不思議ではない。

 ともかく、この巨木の看板を見ながら階段を下っていくと、幹にしめ縄が巻かれたミズナラの大木が3個並んでいる。樹齢は800年と推定され、最大のものは幹周4.8m、樹高18mにもなる。これらの巨木の枝が幾重にもなっていて、千本の枝のように見えるところから千本ナラの呼称が生まれたと解説されていた。

 当然というべきか、この木をここまで見に来る人も居なくて、六月中旬の空気が透明な森の中は静謐の言葉が適している。この木は樹皮に触れたり、落ち葉で患部をなでると病気が治る話がテレビ放送されたため、願い事を書いてしめ縄に残された杓文字が目に付く。願い事を読むと、それぞれの人生でそれぞれの願い事があるものだとの感を強くする。

%E5%8D%83%E6%9C%AC%E3%83%8A%E3%83%A9%EF%BC%91A.jpg

%E5%8D%83%E6%9C%AC%E3%83%8A%E3%83%A92A.jpg

%E5%8D%83%E6%9C%AC%E3%83%8A%E3%83%A96-16PA.jpg

 巨木の写真は写真で雰囲気を伝えるのが難しい。幹の大きさを強調しようとすると、枝はみ出す。枝も入れると、他の木が邪魔になり、幹の太さが伝わらない難点もある。これが3本もあると普通の写真では無理である。魚眼レンズを利用する撮影方法もあるけれど、魚眼レンズを持ち合わせていない。そこで、デジカメの機能として備わっている(パノラマ写真を今回も試してみるパノラマ写真を拡大してご覧になるには こちら まで)。

 3本のナラの木の中央付近に立って、左右のナラの木を写してみる。写真からは、木の大きさが伝わるというよりは、これらの巨木のある森の朝のさわやかさが伝わってくる。

comments

確かに、願い事を託したくなる木にみえます。

こちらの写真でも、充分に迫力が伝わります。

 千本ナラへのコメント有難うございます。面白そうなので行ってみるか、写真も撮れたし、これでよいかと帰ってきて、場所を地図上にマークしようとして、山道のどこら辺であったかはっきりしません。千本ナラのあるところまでは札幌から車で1時間半はかかり、気軽に行く気にはなれません。で、石狩市庁舎まで行って土木課で地図を購入して、やっと正確な場所を地図上に記入しています。本の出版にはお金と時間がかかります。とほほ・・・

  • 探検隊長
  • 2007年06月23日 11:16

私の知っている方も、先生とは違いますが、
本の出版をしている方が何人かいます。
確かに、出版はお金と時間が、かかりますね。

私も、いつか自分の仕事関係で、何かの本を出版することがあるかもしれませんが、やっぱり、金銭面で折り合いをつけるのが、一番の課題だと思います。

最近は、携帯小説やプライベート的なおもしろいブログなどが、本になっても物凄い部数が売れたりするのですが、内容の地道なものほど、なかなか数字には結びつきにくい時代なのかもしれません。刺激的だから、おもしろいから、売れる・・・というだけでは、ちょっと寂しい気がします。

一見、地味であっても、内容がしっかりしているものは、必要なのですが・・・

 鮫島さん、コメント有難うございます。
 本の出版を安くする、は私にとってもテーマです。中国の安い人件費という手も考えてやってみたことがありますが、難点もあります。
1.思ったほど安くはない。ISBNコード取得とか称して、法外な制作費をふっかけて来たりする。
2.中国で印刷するとデザイン、紙質、製本で問題がある。つまり、いい加減な本しかできない。
3.中国は基本的に出版物に対する制約がきつい。特に外国人に対して。
4.中国で作った本を日本に持ち込むと関税がかかる。安く作っても関税で帳消しになる製品も多いのではなかろうか。
5.本のような重量のかさむものを日中間で動かすのは大変だ。
6.中国での本の流通経路が複雑である。というより自費出版には無いに等しい。
7.すぐにコピーされる。
 上記の難点を克服する方法で今回、日本で中国語の豆本を作る実験を行っている側面があります。実験ですから売れない点は最初から折込済みです。
 でも、この豆本はシリーズ化したいと思っています。

  • 探検隊長
  • 2007年06月28日 04:49