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2009年03月08日

デジタル文芸としての「爪句」

 「デジタル文芸」なる言葉があるのかないのか、文芸評論家ではないのでわからりません。造語の域を出ない言葉かもしれません。この言葉を用いた標題の論評みたいなものを書き、明日、月曜日(9日)の北海道新聞夕刊に掲載と、担当デスク氏から連絡を受けています。

 主旨は「爪句」はデジタル文芸の一ジャンルであり、デジタル機器を駆使して文芸作品を作って、発表していく最近の「デジタル文芸」の一つの支流になり得る可能性について、少しばかり述べています。ブログについての引用もあります。

 ひとくくりに、文芸の世界と呼んでしまうと、この世界は保守的です。極論してしまうと、俳句・川柳は5・7・5の定型を保ち続けてきています。だから、俳句・川柳として文芸の大支流として残ってきているともいえます。ここで、芭蕉の有名な「不易流行」の考え方、変わらぬもの(不易)にはマンネリが同居するから、常に変わっていくもの(流行)を追い求める必要がある、と簡単に理解すると、俳句という型の不易に最近のデジタル処理による「流行」を加えてものが「爪句」なり、といった考察もできます。

 新聞にこんなあやふやな話はチト書けないし、また書くスペースもないので、紙面では「爪句」の説明と出版豆本紹介程度となっています。

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