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2007年09月20日

火薬庫の刻印のあるレンガを探して

 江別市の郷土資料館で耳にした話である。屯田兵部隊の火薬庫が残っていて、使われたレンガを製造した会社の鈴木煉瓦の頭文字Sが刻印されているものがある。そこで火薬庫と刻印のあるレンガを見に行くことにする。国道12号線からJR江別駅の方向に折れて火薬庫の近くの江別小学校付近のスーパーに駐車する。店員に場所を聞くのだが、あまりはっきりしない。

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 地図もあったので、多分このあたりだろうと見当をつけて小学校の横の道を歩いて行くと火薬庫が直ぐに目についた。レンガ作りの4.5坪の小さな四角の小屋で、北海道には珍しく瓦屋根になっている。後で調べてみると、火薬庫の役目を終えてからは、天皇の御真影奉置所や教育勅語を納めておく奉安殿に利用されたそうで、そのために屋根は立派なものにしたのかな、とも推測してみる。

 この火薬庫は江別に屯田兵の大隊本部が置かれた年の1887年(明治20年)に建てられ、屯田兵制度が廃止される1887年(明治39年)まで本来の目的で利用されたそうである。その後は江別尋常高騰小学校敷地に移設され前述の役目の建物として利用され、1957年江別小学校が新築されることに伴って現在地に移されている。

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 さて刻印のあるレンガ探しである。それほど広い壁でもないので、一枚一枚といった感じで探してみるのだが、刻印の入ったレンガを見つけることは出来なかった。近くの説明板にもS字の刻印のことは書かれているので、わざわざここまで見に来る人が見つけ易いように、刻印されたレンガの部分に何か記しでもつけておくとよいのに、と思った。

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 刻印されたレンガを見つけることは出来なかったけれど、火薬庫の近くに二宮金次郎像があるのを見つけた。近づいてみるとコンクリート製のようで、無残にも顔や手が欠けている。古いもので取り壊すのが憚れ、この姿で残っているのだろう。しかし、これではあまりにもみっともない姿を晒している。関係する地元の組織なり人なりでどうにかできないものだろうか。刻印のレンガを見つけることが出来なかった上に、この惨めな金次郎像を見て、今回の秘境探検はすっきりしない気持ちであった。

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