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2008年01月06日

江別の食のブランド

 現代の市場社会において、どこの地域でもブランドの育成に熱心である。江別市の産業で全国ブランドになりうるものは、レンガに代表される焼物と小麦に代表される食材ではなかろうか。特に食に関しては、近年江別産小麦や小麦の加工食品が知られるようになってきている。

 小麦に関して北海道は国内の小麦生産の66%を占める。この状況で、小麦で全国ブランドの地位を占めるものが出てきても不思議ではない。ただ、小麦のように粉食の場合、小麦粉が麺とかパンとかに姿を変えて口に入るため、米のような粒食と比べて小麦そのものがブランドとして消費者に知られるよりは、その小麦を使った食品が広まってブランドの名声につながるようである。

 さらに、小麦を製粉する場合、大量の麦を一度に製粉するため、ある品種の小麦だけのオーダー製粉がこれまで難しく、どこ産のどの品種の小麦であるとの区別にこだわることができなかった点もブランド化の壁になっていた。この点江別製粉が開発したオーダメイド粉は食品加工の段階で好みの小麦を利用できるようにしていて、ブランド化に力を貸している。

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 このような状況で、近年江別の小麦を使った寒干しラーメンやパスタ、江別以外ではあまり知られていないけれど、レンガパンなどの加工食品の開発が盛んになってきて、知名度も上がってきている。小麦の「ハルユタカ」や「ハルヨコイ」はこれらの食品に姿を変えて江別産小麦の評価を高めている。

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 近年の道産米の評価の高さは江別でも例外ではない。江別産の米がイタリア料理のリゾットとして札幌のみならず道外にも売り出されている。写真に写っている巴農場が生産している「おぼろづき」などの米も知名度が高まっている。

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 食のブランドは口コミから始まるところがある。食と口コミとなるとおかあさん達である。ここに目をつけた江別市が第1回サンデー&サタデーマーケット「かぁーさん江別ブランド 手作り品大集合!」という企画を実行した。普段はほとんど訪れる人もいない河川防災ステーションの活性化も念頭に、江別産の食材や食品を並べた。人の入りは上々である。このような地域での地道な取り組みが将来の江別の食のブランド形成につながっていくのだろう。

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