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2008年05月10日

美原大橋と石狩川の碑

 江別の観光案内図に「石狩川の碑」のポイントの記載がある。大雑把な地図の観光案内図に美原大橋付近に碑の位置が示されている。自動車で見つけるのは自信がないこともあって、自転車で行くことにする。交通量の多い国道12号線を避け、もえぎ野から江別太に出て美原大橋の河川敷に近づいてみる。

 石狩川に架かるこの橋は、1995年に着工し2005年に完成しているので新しい橋である。国道337号線にあり、江別市の美原と江別太をつないでいる。全長972m、主塔の高さは80mある。斜張橋と呼ばれる形式の橋で、札幌のミュンヘン大橋も同様な構造である。ただし、美原大橋の方は橋げたの両脇ではなく、逆Y字形の二本の主塔からケーブルを伸ばし、一面だけで橋げたを釣っている構造となっている。

 橋げたの下に立つと、この橋の大きさが実感できる。石狩川の遠景に江別の王子特殊紙の工場の煙突群が見える。美原大橋付近の河川敷には石狩川の流れがあるだけで、特別なものはない。ここには石狩川の碑はないようである。

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 国道12号線に戻り、江別方向に進み、美原大橋から分岐してきた道と国道の合流点近くで探している碑を見つける。見つけてしまうとかなり大きな碑である。「石狩川」の文字の横に原子修氏の詩が彫られている。書は北溟とあり、これは北海道を代表する書家中野北溟氏である。

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 詩の方は「時は流れ 水は流れ 千の苦悩 万の悔恨 億のコトバは流れ去っても 石狩の川はあり 石狩の野はあり 此に生きる者の ギラリと輝く 意志がある」と読める。豊平峡ダムの「ひふみみはなめ」でも原子氏の豊平川の詩が、ナレーションによる音での展示があったので、北海道の河川に関しては、北海道開発庁御用達の詩のようなところがあるな、という感じがした。

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 碑は石狩川の堤防の少し高いところにあり、周囲の情景をパノラマ写真に収めてみる。ここから西側に石狩川や樋門、王子の工場群、東側に美原大橋や旭川方向に伸びる国道12号線などが目に入る。国道12号線をひっきりなしに自動車が通過していき、江別が道路を核にした流通の要衝にある点がこの光景から理解できる。

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