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2021年11月06日

爪句集49集 あとがき

 「あとがき」を書いている時に、「覚え書き」にも書いたように「“ある日”の人は“別の日”には別の人になっている」典型例があった。10月(2021年)31日に第49回衆議院選挙があり、翌日11月1日に当選者の記事が朝刊を埋め尽くしていた。記事の中に北海道3区から立憲民主党で立候補して比例区で当選した荒井優氏の顔写真がある。
 荒井氏には2018年8月23日にeシルクロード大学(eSRU)の講師をお願いしていて、当時札幌新陽高校の校長だった同氏から高校経営の話を聞いている。2020年2月27日に同高校に爪句集寄贈のために出向いた時の荒井氏の写真が本爪句集に採録されている。
 総選挙翌日の空撮写真にその日の新聞記事とeSRUの講義時のパノラマ写真を貼り付けたものをこの「あとがき」に載せておく。写真に並べたQRコードを読み取る事で空撮パノラマ写真を表示して見る事が出来る。さらにそのパノラマ写真に記録されているQRコードを読み込むとeSRUで講義する荒井氏のパノラマ写真が表示される。
 本爪句集が出版される時には荒井氏は衆議院議員となっていて本爪句集の荒井氏は別人に見えてくる。爪句集に登場する他の方々にも多かれ少なかれ状況の変化はある。本爪句集はある人(時には人々)のある時の一瞬を記録したもので、そこに至る経緯もその後の経過も記されていないので人物記録からはほど遠い。写真に撮った人のインタビューを行っていてもその内容を爪句集には詳しく書いていないので、その人となりが表現されているとは言い難い。
 本爪句集の写真に写っている人から、中途半端に写真に出されて迷惑だと言われそうな懸念は、少ないにせよ、ある。著者がブログの記事で公開したものを、豆本の写真集にするからご承知おきください、の断りもなく勝手に再利用している。しかし、著者と接点があって残しておきたいその人の一瞬を紙に留める作業をあえて行った。ブログでは見返す事のない写真や記事でも、豆本ではあるとしても、紙媒体にしておくと見返す機会が増え、著者にも好都合で、前述の懸念にこの利点が勝っている。
 本爪句集に写真とお名前が出て来た方々は250名ほどで、集合写真に顔だけが写っている方々を含めると300名近くになるだろう。これらの方々とあの日あの時に交流があったことを爪句集出版に際し思い出していて、その機会が得られた事にお礼申し上げる。ページ数の制限で本爪句集に写真とお名前を記せなかった方々には、爪句集には採録できなかったけれど、あの日に共に居合わせた記憶があり、有難うと書き添えたい。
 この「あとがき」を書いている日に秋の叙勲の新聞発表があった。瑞宝中綬章受章者に自分の名前がある。受章者になったからといって本人が何か変わる訳でもない。しかし、他人の目には別の人になって見えるのかもしれない。事実お目にかかった事のない国会議員や会社の社長からの祝電が届き、昨日とは別の自分が居るような錯覚を覚える。祝電にはいちいちお礼の返事を出していない。その代わりこの「あとがき」に祝電やメールがあった事を記してお礼としたい。
 本爪句集出版に際してクラウドファンディング(CF)による支援をお願いした。CFは北海道新聞社が運営しているfind-hで、爪句集に関するプロジェクトの広告が紙面に出たのも受章記事と同日であった。その11月3日までにCFに支援を頂いた方のお名前を「あとがき」の末尾に記して、ご支援に対する感謝の気持ちを表したい。CFは11月末が締め切り期限であるけれど、前述の受章のお礼にも関連して、11月中に本爪句集を出版したかった。そのような事情もあり出版を急いだ。したがって、11月3日以降にご支援を頂いた方のお名前をこの爪句集に記せなかった点はご容赦いただきたい。
 このような急いだ出版に際して対応していただいた㈱アイワードの関係者にお礼申しあげる。最後にこれまでの爪句集出版と加えて受章に至るまで陰で著者を支えてくれた妻に感謝する。
(瑞宝中綬章受章者に名前が載った新聞報道があった日に―2021年11月3日)

クラウドファンディング支援者のお名前 (敬称略、支援順、氏名のカッコ内は爪句集全49巻寄贈先、2021年11月3日現在)
青木順子、三橋龍一、相澤直子、齋藤清、齋藤清(旭川高専)、柿崎保生、木野口功、奥山敏康、森成市、佐藤征紀、服部睦子、高橋昭憲(札幌市区民図書館)、亀谷良宏、坂東幸一、園部一也、惣田浩、田村麻由美、鳴海鼓大、町田隆敏、呉敦、国本利文、川島昭彦、近藤浩、石黒直文、及川欧、塚崎英輝、藤根信彦、無名会

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