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2006年12月12日

地鎮山環状列石

 小樽市の忍路(おしょろ)に環状列石の遺跡があるというので見に行くことにする。地図に国道5号線沿いに忍路環状列石の位置が記されていて、簡単にたどりつけるだろうと安易に考えて出かける。小樽から余市に向かって左側(山側)に入る道を探すのだが、これが見つからず蘭島町まで行ってしまう。

 蘭島町で道道1092号線に入り、地図にフルーツ街道と記されている道に折れ小樽方向に逆戻りである。途中道路脇に環状列石の看板をみつけて、農家の庭先に車を止める。しかし、農家のビニールハウスは目に入るけれど、遺跡らしきものはない。山林に向かって細い道が続いているのでこれを進むと、環状列石の標識が目に付き、階段が続いているので登ってみる。頂上と思われるところに、鎖で囲われた環状列石が現れた。

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 この場所は地鎮山の山頂で、山頂といっても高さ五十mの雑木林の丘である。環状列石は縄文時代後期のもので、高さ一mほどの石を十二個楕円形状に並べている。長径十m、短径八mほどの楕円形の区画を墓にしたものであると考えられている。発掘時にこの楕円形内に縦横二m、深さ一mの四角い墓穴が見つかっている。墓穴が一つしかないため、首長の個人的な墓ではないかと推測されている。

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 地表の丸みを帯びた自然石のストーンサークルは古代人の造形物の感じがする。これに対して、きちんと正方形に切り取られた石の墓穴は、石に加工技術が施されていて、ストーンサークルとちぐはぐな対比を見せている。落ち葉が底に重なっているこの墓穴には何が詰まっていたのだろうか。

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 これで忍路の環状列石の見物は終わったものと合点して帰宅した。このレポートを書く段になってインターネットで確認すると、忍路の環状列石とは国の指定史跡のもっと規模の大きなものであるのを知った。見て来た地鎮山環状列石の近くにあったらしく、地図に記されていたものは国定史跡の方で、それを目指して別のものを見て来てことになる。さて、また同じ場所に行って環状列石を捜すことになるのかどうか…

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