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2007年05月02日

北海道薬科大学薬用植物園

 この大学のキャンパスは桂岡町の小高いところにある。大きな校舎が高みにあるので、国道5号線からもよく見える。この大学には薬用植物園がある。薬科大学なので薬用植物園あっても不思議ではない。ただ、外部の者にとっては、薬用植物園とはどんなところか覗いてみたくなる。

 植物園の看板のある研究棟とおぼしきところで見学許可を得ようとするけれど、建屋には鍵がかかっている。これでは建屋につながっている温室には入れない。ならば屋外の植物園にそのまま入ってしまえ、と山を切り拓いて造成したらしい園内に入ってみる。

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 園内には遊歩道があって、散策路に適している。散策する人を見越してか、園内の道路脇に注意書きが立てられていて、「一切の雑草も、折ったり抜いたりしないで下さい。」と書かれている。この注意書きの日本語がおかしい。「雑草でも、一切折ったり抜いたりしないで下さい。」だろう。まあ、それはどうでもよいとして、5月初めの園内には草花も木の緑もほとんど見当たらない。かろうじて、こぶしの木に白い花が咲いているのが春先を感じさせる。

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 道の途中で「ナニワズ」と標札のある黄色い花を見つける。これは本州の中部以北から北海道にかけて分布していて、4月から5月に花を咲かせるジンチョウゲ科の落葉の小低木である。有毒植物で、アイヌの人々はその毒性を利用したそうで、この木を煎じて得られた煮汁をもりに塗り、それで狩猟を行った。漢字表記では「難波津」だそうで、難波で見ることのできない植物に何でこの名前がついたのか。

 薬用植物に関して説明してくれる専門家が居ないので、園内を歩いているだけで、薬用植物に関する知識が増えない。しかし、講義や研究に忙しいだろう大学のスタッフを捕まえて、秘境探検などといった遊び事に付き合わすほど当方は押しが強くもない。そこで、又の機会に説明してもらおうか、否今回でここの探検は終わりにしようか、と決心もつかないままに大学を後にした。

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