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2007年06月25日

厚田港の朝市

 秋も深まって冬を迎えようとしている厚田港を通りすがりに写真に撮ってみた。天気は悪く、海も荒れ気味で、厚田港の防波堤の灯台が曇り空をバックに立っていて、日本海の荒波が防波堤と砂浜に押し寄せ、これから到来する北海道の冬の季節を暗示するかのようであった。この景色は北海道らしいものであるけれど、もっと気持ちがはずむ頃にこの港に来てみようと思った。

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 年がかわり、6月の海開きが告げられた翌日の早朝、札幌から車で国道231号線を北に向かって走り、厚田の港に車を乗り入れる。今回も天気は曇り空であったけれど、海は穏やかだった。港内の岸壁に停泊している漁船は、漁を終えて魚を下ろしたのか、船内に人影は見当たらない。埠頭では魚網の手入れ作業も行われていている。港の生活は朝が早い。

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 日曜日で港の埠頭では、魚を主体にした朝市が開かれている。港の魚の荷下ろし場の広場に店が立ち並び開店で、客も集まり始めている。鮮魚の品定めというつもりもなく、店先に並べられている魚を目で追いながら歩いてみる。冷凍や干物の魚と一緒に、捕れたばかりと思われる魚も並んでいる。

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 鮟鱇(あんこう)やエイ(北海道ではカスベと呼んでいる)も並べられている。これらの魚は形や見た目にはグロテスクなところがあれけれど、高級食材である。カジカなどもそうであるけれど、魚は見た目に反比例して美味しいのではなかろうか。ここで1匹500円とか千円の魚が、札幌の高級レストランのフランス料理に姿を変えると、目の玉が飛び出る値段に化けるから、商売とはたいしたものである。

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 もう少し時間が経てば札幌方面からの客がこの朝市に集まって来て、もっと賑やかになるのだろう。港内に車を止めるスペースはあまりないと思われるのだが、港近くの路地にでも停車させることになるのだろうか。日曜日の早朝で港近くの店も閉まっていて、人通りも少ないことから、朝市に訪れる車の駐車は大目に見てもらえるのかも知れない。

 朝市も組み込んで、厚田港を観光に組み込む方針に副ってか、港への舗道には海の生き物がタイルで描かれている。早朝で人通りはほとんどなく、舗道絵を写真にとるのは都合がよかった。

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