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2007年09月05日

化石の野外展示

 化石が野外に展示されているのは珍しいのではなかろうか。北広島の達磨寺の境内がこの化石の野外展示場になっている。料金を取る訳でもなく、駐車場からつながる境内と思しき一角に化石が置かれている。これだけ大きな化石なら誰かに持ち去られる心配もなく、無造作に置かれている。

 化石の説明の看板があり、穂別の化石と書かれている。化石の産地でもある穂別で採取されてここに運ばれたようである。まず、化石の王様アンモナイトがある。これだけ大きなものを掘り出すのも運び込むのも大変だったろうと推測される。ビルの大理石板の内装で見つけることにできる小さなアンモナイトがあるかと思えば、こんな巨大なアンモナイトもあって、この太古の生物のサイズの幅の広さには驚く。

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 亀甲石は石に亀裂が入っていて文字通り亀の甲羅を連想させる。石灰分が固まった後に地表に出て乾いた時に出来る乾裂痕である。形の良いものは飾り物や盆栽に使われたりして珍重されるらしい。

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 石の種類より形にこだわったものとして、達磨の形に似ている石というのがあった。言われてみるとそのような気もするけれど、さてどうだろうか。無理な連想と思えなくもない。

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 他の説明板にはトリゴニア砂岩が出ている。これは中世代に繁栄した二枚貝が砂岩と一緒になって採取されたものである。ノジュールの説明もある。こちらは母岩から分離できる球状やレンズ状の石で、その内に生痕化石、動物化石を含んでいる。ノジュールを割るとその中にアンモナイトの化石がつまっていたりする。

 化石という点から北広島を見るとなかなか多様で、産出するものが豊富であるらしい。地層は古い順から下野幌層、音江別川層、小野幌層などがあり、下野幌層では、北広島カイギュウやヒゲクジラの仲間等々の大型ほ乳動物化石や貝類化石が産出していて、市の名前を採って北広島化石動物群と呼ばれている。達磨寺の野外展示の化石に北広島産のものがあるのかどうかは、生憎説明してくれる人が居なかったので分からなかった。

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