2007年11月11日
「北のレンガぱん」と「煉化もち」
江別を代表する産物には小麦とレンガがある。そこで、江別産小麦で作るパンをレンガに似せるという発想は、考えてみると江別でこそ生まれるべくして生まれた食品かもしれない。以前このレンガぱんを江別河川防災ステーションの中の売店で購入したことがあり、今回はこのパンの製造元で購入してみようとでかけてみた。
製造元は(有)M.P Bakeryとなっていて、インターネットで調べた緑町三丁目にあると記されているこのベーカリーに行ってみる。しかし、そこに店舗の建屋だけが残されていた販売店は店を閉じているようである。そこで、いろいろ尋ねてみて、JR江別駅の近くにある“P”と名前のついたパン屋にたどり着く。このPが何を意味するのか店の売り子に聞いてみたけれど答えは得られなかった。
この店内にお目当ての「北のレンガぱん」が棚に並んでいた。このパンの表面は北海道産のライ麦を使っていて、中身はこれも江別産の「ハルユタカ」の小麦と黒糖を用いて焼き上がっている。レンガ大の大きさのブロック状のパンの表面が堅く焼き上がっているので、見た感じがレンガを連想させる。ネーミングは「レンガパン」でもよさそうなものなのに、「北のレンガぱん」にしているのは、商標の問題をクリアしているためかな、と思ったりする。
このパン屋の店内はパンのコーナーと喫茶店が一緒になっているので、その場でレンガぱんをスライスしてもらって食べることもできる。しかし、札幌から自動車を走らせてここまで買いに来たからには、持ち帰ってからゆっくり味見をしたい。軽くオーブンで焼いてバターをつけて食べると歯ごたえがあり、なかなかの味である。
食べ物にレンガをつけたネーミングのものとして「煉化もち」というのがある。こちらの方は一九〇一年創業の山サ煉化餅本舗が作っていてレンガぱんより歴史があり、江別では有名な土産物になっている。レンガではなくて「煉化」の字が当てはめられているのは、煉瓦であれば食べ物とのイメージが合わないため、瓦が変化して食べ物になった、という意味を込めてとのことである。
山サ煉化餅本舗の売店は野幌の国道12号線沿いにあって、煉瓦の煙突と家屋で目立っている。交通量の多い国道から店舗前の駐車場に少々手間取って車を入れ、広くもない店内で江別の銘菓を買い求めた。こちらも美味しいあん菓子であった。もっとも、菓子であれば何でも美味しいとしか表現できない筆者の感想ではあるけれど。
- by 秘境探検隊長
- at 03:42
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