2008年08月26日
石山緑地
石山緑地はかつては札幌軟石の石切り場であった。札幌市はこの採石場を含む一帯を北ブロックと南ブロックに分けて公園に再生した。北ブロックが先にオープンしていて一九九三年のことである。続いて採石場跡のある南ブロックの公園化が完成している。南ブロックには石切り場の景観を生かしたり、札幌軟石を使ったモニュメントを配置したりして、独特な景観造りに成功している。
スパイラルスプリングと名づけられた造形は、名前の通り渦巻き状の泉(流れ)で、その水が湧き出す部分に、螺旋状に上に伸びる塔が軟石で造られている。この石造りの渦巻き塔の彼方に硬石山の採石場が見える。豊平川を挟んで、昔の採石場の跡と現在の採石場が対峙している格好である。
水場は子供達に人気がある。大人でも流れのある広場は気持ちが休まる。渦を巻いた水路には親子連れがいて、水遊びに興じている。この親子間の諸々の関係が、現実の渦巻き水路のように、どこか中心に向かって渦を巻いて流れ入っているようである。
採石場跡の景観を生かしたネガティブマウンドと名づけられた石造りの劇場がある。この名前が何を意味しているのかははっきりしない。名前の意味がわからないこの景観は、異空間を造り出している。夏にはこの石舞台がライトアップされ、いろいろなイベントが行われると聞いている。
採石の 山肌見えて 渦石(かせき)塔
流水や 母子の交流 渦を巻き
意味不明 ネガティブマウンド 石舞台
- by 秘境探検隊長
- at 04:46
comments