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2008年12月14日

新渡戸稲造の揮毫

 「Let's 中央」という施設がある。これは札幌市が設けている、勤労青少年の活動支援の施設である。ここに「遠友夜学校記念室」が併設されている。施設の建物の入口のところに、山内壮夫作の新渡戸稲造・真理子顕彰碑が設置されている。この台座のところに、稲造の筆で「学問○○実行」と書かれた言葉のプレートがはめ込まれている。

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 この言葉は、記念室内にある稲造揮毫の扁額のもので、「学問○○実行」の○○が初め読めなかった。まあ、あてはまる言葉を考えれば、「学問より実行」となる。で、よく見ると○○の部分の漢字は「与里」と読める。昔は平仮名を使わず漢字で書くとこうなるのか、と納得である。
 
 最近はどこかの国の総理大臣でも漢字がよく読めないようだけれど、夜な夜なホテルのレストランで会食している暇があれば、夜学校で漢字の勉強をした方がよろしいのではないだろうか、と言ってもみたくなる。

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 この扁額の下の方にある細かな文字は、夜学校の校歌で、有島武郎が作詞している。北大の校歌は、寮歌の都ぞ弥生がその位置を占めているけれど、「永遠(とこしえ)の幸」という校歌が別にあって有島武郎が作詞している。歌詞の中に「イザ、イザ、イザ うちつれて 進むは今ぞ」のフレーズがある。夜学校の校歌にも「オー、否、否、否」と三回繰り返すフレーズがあって、有島武郎の作詞の定形を見るようである。北大関係者でもなければ北大の校歌は聴いたことはないだろうが、メロディーは耳にすることtがあるかも知れない。それは曲の方は、米国人作曲家ジョージ・F・ルートが作った 『Tramp, Tramp, Tramp』が原曲だからである。

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