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2008年12月26日

爪句とは何か―その4

 明年の早い時期(2月頃)に爪句集豆本の4巻目を出版しようとしている。各巻の「まえがき」部分に「爪句とは何か」のシリーズ解説を書いていて、4巻目のものの一部を以下に載せておく。

(前略)
 例えば、ここに示すような写真を撮ったとする。これだけなら、朝日が木の間から見えている写真である。この写真に爪句を加えることで、写真と爪句の制作者が、何を伝えたいのかがはっきりしてくる。もし、朝の散歩を強調したければ、出来、不出来は横に置いておくとして
 散歩時は 遅れてくるか 日の出どき
という爪句でもよいだろう。秋の季節感に力点を置くとすれば
 この季節 射光届いて 枯れ梢
といった作句も可能である。

 問題は、爪句が単なる写真の情景の説明で終わってしまう点である。五七五の語句を並べて、どこまでが単なる説明で、どこからが文芸的爪句なのかは、作者や読者の判断に委ねられるものであるにしても、その線引きの基準がある訳ではない。
(後略)

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