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2010年11月27日

稲荷神社が発祥の豊畑神社

 地図には神社と記されているけれど、出向いてみると朱塗りの鳥居に、狛犬ならぬ稲荷像があったので、これは稲荷神社が発祥であるらしい。大正時代の入植者が稲荷大神を祀り、1927(昭和2)年、現在地に社殿を造営し、伏見稲荷の分霊を祀っているので、稲荷社に由来している。
 境内は社名の書かれた石柱に鳥居と社殿の神社としての最低限のものがあるだけで、木の葉の落ちたこの時期、殺風景といえばいえる。鳥居と社殿の赤い屋根が、周囲の乏しい色を補っている。稲荷社には赤色はつきもので、この屋根の赤色は、神社の出自が稲荷社である歴史を補強しているように見えてくる。
 稲荷像には狛犬のような阿吽の形がはっきりしていないようである。大抵両方か一方の狐は何かを咥えている。咥えているものが願いを込めている対象物で、豊作を祈願する稲荷神社であれば、狐は稲穂や農業に関する道具などである。玉を咥えている狐が多いのは、玉で財宝をあらわして、富を祈念したためかな、と推測してみるけれど確かなことは調べていない。

稲荷社の 歴史補強か 赤き屋根

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玉咥え 小銭置かれて 富稲荷

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