2010年12月19日
紅桜公園内の開拓神社
南区を南北に流れる精進川の西側が真駒内、東側が澄川地区となっている。地下鉄南北線の始発駅の真駒内駅の裏手に健康保安林が広がり、その中の遊歩道を通って精進川に達して、ここから雑木林を越えると紅桜公園になる。地図上では地下鉄真駒内駅から紅桜公園までの直線距離は500 m ほどなのだが、精進川から雑木林を抜ける道がない。結局遠回りで石山西岡線から澄川通に抜けるルートの途中から公園に入ることになる。
私設の公園で、結婚式場やレストラン、寿光庵と呼ばれる茶室、茅葺の蝦夷数寄屋造りと称される木乃実茶屋などがある。最初紅桜の名前から桜の木が多いところかと思っていたら、紅桜とは紅葉のことを指しているようで、紅葉の季節の景観はすばらしい。この公園内に私設の神社がある。
坂の途中に社名柱があり、そこから少し行くと鳥居がある。鳥居の傍に由来の看板があるので読んでみる。昭和59(1984)年、油沢とも呼ばれていたこの地の開拓70周年を記念して、紅桜公園内に地域の開発功労者14名を祭神として祀った神社を創建し、開拓神社としている。昭和62(1987)年、澄川389番地に建立されていた造林・採石の安全祈願碑である石切場山の神碑を移設し、開拓神社に合祀している。昭和60年には社務所と開拓資料館も建てられている。
一対の狛犬が鳥居の脇に置かれている。奉納年が平成12年となっているので新しい狛犬である。谷口石材の納品業者の名前も彫り込まれている。狛犬の形は古典的なものであるけれど、普通の形とは違った点もある。狛犬の足元にある置物は、通常は玉か狛犬の仔であるのに、阿形の足元の物が何であるかはっきりしない。渦巻き状の物体で、玉でも花でも仔犬でもないようである。狛犬の巻き毛を彫った勢いで、この造形になったようであるけれど、玉や仔犬を彫る手間を省いた作りにも見える。
足元に 渦巻き彫りて 手抜きかな
吽形は鼻から口の辺りにかけて、動物というよりは人の顔に見えてくる。この顔に似た人も居そうで、いっそのこと関係者の顔を、狛犬に重ねて作るなんていう茶目っ気のある石工なんかが居たら面白かろうに、と余計なことを考えてしまう。
この貌の 人の居そうで 開拓社
狛犬から石段の坂が延びていて、片側に御影石製の灯篭が並んでいる。坂を登ると軟石製の「山乃神」碑があり、傍らに油沢開拓記念碑保存会によるこの地の開拓の歴史を紹介した黒御影石の碑も配置されている。別の黒御影石の碑があり、この碑の由来についての碑文が記されている。この碑と並んで「御大禮記念」碑があり、これは大正天皇の即位を記念した碑である。
灯篭の 並ぶ坂下 社口(やしろぐち)
- by 秘境探検隊長
- at 03:34
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「今朝「12月19日の一枚から」です。
「小記事が 豆本サイズ 拡大し」
隊長が選定した選り抜きの秘境をテーマとした爪句は、文字通り、テーマを引き立てて拡大しますので、次に続く秘境描写に読み手を引き込み、川柳好きの秘境フアンならずとも、これが大きな魅力と思います。
今日の記事が直ちに売れ行き拡大に繋がるかどうかは、判りませんが、丁度日曜日の朝刊と言うグッドタイミング記事ですので、先日の電子書籍化との絡みで、iPADの価格がまだ4~5万と高額であり、少し永いスパンで見る必要が有るとは思いますが、上昇気流に乗っている札幌秘境への評価が決めることであると楽観しております。
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標題
「紅桜公園内の開拓神社」について。
自宅が地下鉄真駒内駅を降りてバス停で3箇所目に位置し、定山渓方向へ徒歩で歩く事が多く、落葉後に見える真駒内駅裏の遊歩道はいつも気になっておりました。
道道西野真駒内清田線と地下鉄が交差する陸上自衛隊真駒内駐屯地の南端・真駒内上町から地下鉄真駒内駅間約800メートルの東側裏手は、探検記に説明の通リ、地下鉄は健康保安林で鬱蒼とした緑一色の木々の中を走っているから、札幌中心部に近いこの区間は札幌の秘境性を最も解りやすくシンボルしていると思います。
あらためて札幌市内詳図で調べると開拓神社と地下鉄真駒内駅との直線距離は確に500メートルに満たないから、来年新緑の頃には是非訪れたい。
今朝の道新に「一部神社が本庁に反旗」と大きく載っており、先日の砂川市の政教分離訴訟などを考え合わせると、秘境探検記は、個別には爪句を駆使して微分的に記述していながら、総体としては、古事記とIT社会を繋いでいるような壮大な叙事詩と思います。
伊東さん 電子書籍は、ブログを形式上書籍にするものですから、手間暇はかかるとしても、製作費は無料ですので、ネットに無料で公開することも可能です。自分の好きなレイアウトで販売の重荷を背負わずに本が出版できる利点があります。ただ、ブログと同じで、読み逃げの読者ばかりになる欠点もあります。
精進川から直線で東方向の雑木林を抜けて紅桜公園に行こうと試みたことがあります。しかし、道もなく、十分な山歩きの装備をしていなかったので断念したことがあります。再度挑戦してみようとは思っているのですが、さてどうなりますか。道のない山を行くのは、雪が笹藪を覆う冬が良いと聞いていますが、土地勘のない雪山を歩く勇気はありません。