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2010年12月23日

観光客仕様の黄金龍神社

 小金湯温泉は、温泉街というには狭い場所に2軒の温泉施設と、愛称サッポロピリカコタンのアイヌ文化交流センターが並んであるだけである。この温泉地のシンボル的な木が、推定樹齢700年のカツラの巨木である。樹高約23 m 、幹周り10 m もあり、木の前に鳥居がある。これは、このカツラの大木の空洞に「桂不動」と呼ばれている不動尊が祀られているためである。木の周囲には地蔵が並んでいる。

桂の根 地表で変る 地蔵かな

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 この鳥居とは別の場所に新しく見える祠がある。祠の上に額があり「黄金龍神社」の社名が見える。この祠は鞘堂のようで、開いた扉の中を覗くと小さな祠が鞘堂のご神体のように納まっている。元々あった祠なのかどうかはっきりしない。定山渓温泉を見つけ、湯守となった美泉定山が、このカツラの大木の下で眠っているとき、霊泉のお告げがあったとの言い伝えにつながる社の話がある。

鞘堂に 黄金龍神 社名あり

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 狛犬は見当たらず、鞘堂の中の両脇に居るのは大黒天と恵比寿である。社名から祭神は龍神ということになるのだろうから、七福神の神様はつけたしで置かれているのだろう。僧侶が持ち歩き鳴らすリンもあって、神社仏閣関係グッズを並べた感じである。黄金龍神の社名といい、七福神の金属製の神様といい、いかにも温泉地の観光用にしつらえた社といった雰囲気である。

社(しゃ)の護り 大黒天と 恵比寿なり

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