2011年01月21日
ミイラ化したサクランボの実
冬のサクランボの果樹園を、雪を漕ぎ漕ぎ歩いていると、サクランボの実がミイラ化して枝に残っているのが目に入る。このような状態になった実を何と表現するのか、適切な言葉が出てこない。果肉の水分が飛んで、皮と果肉の干からびたものが残った状態が、木の実のミイラのように見えるので、この表現を用いている。果肉の部分が落ちて、種が剥き出しになって枝にぶら下がっているのもある。実が鈴を下げたように見えるスズカケの木をサクランボが真似したかのようである。
サクランボ 実はミイラなり 冬果樹園
スズカケを 真似したように 種子下がり
- by 秘境探検隊長
- at 12:01
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植物は春から中秋にかけて、葉が光合成機能を発揮している期間は葉と枝との間を細胞がしっかりと繋いでおり、光合成期間を終えた晩秋には葉とか果実の間の細胞がアポトーシス(自死)システムを発揮して灘から離れ落下しますが、アポトーシスに異常が起きれば、このように何時までもミイラ化し枝に残るわけで、サクランボにとっては不本意であり、多分昨年夏の高温や人為的な何等かの環境変化と思います。
葡萄の場合は収穫時期を過ぎても枝に残っておれば水分が凍結して糖度の増した特別なワインが出来、好都合のようです。
収穫期を過ぎてから水分の凍結によって糖度が増したブドウから造ったワインを試したことがありません。多分量が少なく市場に出回らないのでしょう。
凍結ではなく、菌の作用で実の水分が飛んだブドウから造られる貴腐ワインというのを聞いたことはありますが、これも飲んだことはありません。こちらも生産量が少なく、高価なのでしょうね。一度は試してみたいものだと思っています。