2011年04月30日
春先の赤いドングリの実
雪解けが進んで、積雪の下から色んなものが顔を出す。枯葉や枯枝がほとんどであるけれど、ドングリの実が殻から飛び出したものがある。何の木のドングリなのかわからないけれど、赤い実で色の乏しい春先の山道では、一個でもあると目立つ存在である。実であるので、これから芽が出て根を張ることができれば、若木に育っていくことになるのだろう。しかし、歩く道にあればそれは叶わないかも知れない。他にも多くのドングリが落ちて、そのうち幾つが木に育つのだろうか。
殻服を 脱いで春服 赤モード
芽を出すも 根を張る難事 遊歩道
- by 秘境探検隊長
- at 01:02
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大地に根を下ろした樹は、その後如何に厳しい環境変化が待ち受けているとしても、動物のように立地条件を取捨選択し移動する自由は無く、風雪に耐えた老木に対し憐憫とか同情を超えた畏敬の念を抱くのは古今東西に共通して当然のことですが、さらにこの度の大震災では、地震と津波は兎も角、植物の放射線耐性に比較して、人はかくも無力な存在であることを深く思い知らされております。
同時に、植物の光合成機能を通じてしか太陽光の恵み受けられない現実も改めて思い知らされております。
都市生活者にとっては、若木がやっと根を下ろしたその後のことは目に見えますが、どんぐりが芽を出し、根を張り巡らすまでの意外な苦労を知ることは殆ど無く、当然考えた事も無いと思います。
今朝の早春の秘境探検では、地面に現れた赤いどんぐりの実を通じて、改めて大きな教訓を戴きました。
ドングリの殻が割れて中の実がでているものを拾いあげようとすると、中にはもう端から根を下ろしているものがあります。生命力を感じます。
あれほど沢山落ちてくるドングリの実ですが、木に育つのは千に一つもあるでしょうか。木の世界の生存競争もまた厳しいものがあるようです。