2011年05月29日
スギナに生った水玉の実
自然界には何気ないところに美が潜んでいる。地に這いつくばるように生えているスギナに水滴がついている。普通の雨ではこのような水滴にはならず、空気中の水分が余ったような、あるいは霧雨のような時に、スギナが大気から受け取る水玉飾りである。水滴の表面張力で完璧な球体になったものが葉に付いている。まるでスギナに生った透明な実のようである。水滴はレンズの効果を持っているので、このレンズを通してスギナが映っていて、自分を飾るのに自分を利用している。
透明な 実の生る朝の スギナかな
水玉に 自身映して 飾りたり
- by 秘境探検隊長
- at 04:02
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昨年秋、北海道ワイン株式会社の花壇整備でラベンダーを移植していたときのスギナは黒い地下茎が1メートル以上もあり、旺盛な繁殖力は花壇にとっては、手ごわく最強の強敵でした。
しかし、以前西野に住んでいた頃はスギナを薬草として利用しておりましたので、晴天が続き雨乞いをしたくなる程の乾燥期でも、プログのように夜間の水滴を上手に捕らえて乾燥に対応しているのを見てスギナの賢さに感心しました。
以前テレビ番組で、砂漠に生きる糞転がしに似た昆虫が早朝の霧を逆立ちして細毛で捉え集め、口に流し込んでいる場面を見たような記憶が甦りました。
スギナや昆虫のこんな芸当も、元を辿れば太陽光エネルギーを、生物が細毛の撥水性と云う進化の奥の手を獲得し利用している形態と回想しております。
我が家の庭でもスギナ駆除には手を焼きます。地上の茎をとっても、地下茎があり、これを取り除かねば何度でも地上に茎を出してきます。しかし、スギナの地下茎を掘り出すのは、ちょっとやそっとの仕事ではありません。庭造りにはまったく困った植物です。