2011年09月05日
邯鄲の一炊の夢に因んで命名されたカンタン
鳴く虫の女王と称されるこの虫の名前は、中国の古都邯鄲に由来する。成虫の寿命が短く、「邯鄲の夢(あるいは枕)」の逸話にあるように、栄枯盛衰の一生は一炊の間の夢の出来事であった、との時間の短さを虫の薄命とかけて命名している。一炊とは粟粥を炊く少しの間のことである。葉の上のカンタンは鳴くことはなかったけれど、薄緑の透き通るような身体は、儚い命を表しているように見えてくる。命は短いけれど、触覚は長く、この身体の特徴はカンタンの名前と相容れない。
カンタンの 寿命短さ 一炊夢(いっすいむ)
儚さを 表す色の 薄緑
- by 秘境探検隊長
- at 02:26
comments
コメントを入力してください
プログに登場する虫の名前の由来は、その習性とか形体に起因するのであればなるほどと頷けます。
しかし、このように日本でも有名な中国の故事が来歴となると命名したのも、やはり中国人かと思うのですが、若しもそれが日本人であれば、ひとかどの歌人か高名な自然科学者と思うので、さて誰だろうかと興味は尽きません。
それにしても、恐ろしく長い触覚と儚く短い命との対比は全く同感です。
カンタンの命名には感嘆です。駄洒落みたいですけれど (^-^;