2011年10月07日
都会の小川「中の川」を遡るサケ
手稲山に水源を持つ中の川が、住んでいる場所近くを流れている。都会の住宅街を流れる川なので、小川でも護岸と河床の整備が、必要以上と思われるほどに施されている。ここに、秋になるとサケが遡上してくる。身体が紅色になっていて産卵が間近いことを知らせている。背ビレ、尾ビレは白くなって傷が目立つ。人の手によって造られた急流をサケは必死で遡る。淀みで一息ついては、また次の急流に挑戦である。最後の力を振り絞っての遡上に、心の中で掛け声が思わず出てくる。
淀みにて 休むサケの身 傷多し(十音句:居缓流 鲑鱼休身 遍体伤)
掛け声が 思わず出たり サケ登り(十音句:招呼声 不由自主 鲑鱼跃(躍))
- by 秘境探検隊長
- at 01:43
comments
淀みにて 休むサケの身 傷多し
掛け声が 思わず出たり サケ登り
居缓流 鲑鱼休身 遍体伤
招呼声 不由自主 鲑鱼跃(躍)
大自然の偉大な一コマですね。
「遍体伤」は体中、傷だらけの事。少し拡張的な意味ですが、鮭の頑張りぶりを想像しやすいかもしれない。
次の1句、最後の一文字「跃」、やはり「登竜門」のイメージをさせたい。ちょっと「登」は中国語の中によじ登るとの意味あいが強い。幸い、中国語の中に「登竜門」を「躍龍門」ともいいますので、ここで「跃」(yue)の一字に入れ替えます。中国語には「跳跃」という言葉がある。これは飛び上がるとの意味です。なので、「跃」がもっと鮭の姿を想像させやすいかもしれない。そして、「跃」と「越」が中国語の中で全く発音が同じで、飛び上がって、それを乗り越えるイメージができやすいかもしれない。
確かに今は休みです。お陰様で、10年ぶり大家族で休みをゆっくりと過ごしました。中国に帰って色々なトラブルがあったが、この時だけ、帰国でよかったと思っていました。
I君 爪句の中国語訳の十音句は中国語の勉強になります。漢字は日中両言語の媒介をしてくれますので、漢字の字面を見ているだけで十音句はわかるところがあります。
故里での大家族の団欒が目に見えるようです。