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2014年02月22日

HPFhito48・新聞からテレビ業界へ転身したテレビ北海道社長関口尚之氏

 北1条カトリック教会の近くに歩道橋があり、北1条通を跨いだところにテレビ北海道(TVh) がある。建物の壁に「おかげさまで開局25周年」の垂れ幕が下がっている。逆算すれば開局は1989年となる。同社は北海道にある民放5社の最後発の会社である。
 同社社長の関口尚之氏のパノラマ写真を社長室で撮影して、同社設立の経緯を話していただく。テレビ東京系の民放が北海道に無かった時、日本経済新聞(日経)と北海道の財界が中心となり、北海道で5番目の民放会社設立が実現した。このことで、現在の同社の大株主は日経、伊藤組、北海道新聞社(道新)と並んでいる。社長の関口氏は日経から転身し、昨年(2013年)6月に社長に就任している。
 関口氏は生まれは千葉県で、慶応大学法学部を卒業後日経に就職している。経済分野での仕事が主で、記者時代には役所回りをする生活であった。札幌勤務の経験があり、1979年から北海道支社の記者として4年間、2000~02年に支社の編集部長として仕事をされた。北海道での思い出深い事件は、1981年に起きた、北炭夕張新炭鉱ガス突出事故だったそうである。
 民放のテレビはスポンサーからの広告収入で成り立っている。東京を中心とする企業のCMに加え、地元企業のCM、さらに系列親局からのネットワーク料などを収入の柱としている。こうなると、広告収入を上げる営業がテレビ業界では力を持つようになる。新聞では、広告収入のほかに読者が払う購読料も大きな収入となっており、テレビとは収入構造が違う。取材して記事を書き、購読料を支払ってくれる読者に還元する記者陣が中心となる点とはかなり異なるようだ、と関口氏と話していて感じた。
 関口氏にテレビ事業での課題と抱負を質問してみる。放送のデジタル化の移行に伴い、これまで過大の設備投資をしており、経営の安定化を第一に考えるというのは、経営者なら至極もっともなことである。インターネットのような新しい形態のメディアとの競争や棲み分けも課題である。最終的には、社員がTVhに勤めてよかったと思ってもらえる会社にして行きたい、との抱負も語られた。
 趣味の方に話を向けてみると、多趣味のようである。音楽を聞くことが好きで、Kitaraには良く行くそうである。演劇観賞の話も出てくる。仕事柄メディアに関する本も読むようで、「ブレーキング・ニューズ」の分厚い本を出してきて説明される。
 関口氏との話を終えた後、専務の嶋田健氏の案内で同社の放送現場を見せてもらう。嶋田氏は道新出身である。、4月から始まる道新文化センターの講座の見学先にTVhを予定していることもあり、参加者に配布する資料用の写真を撮らせてもらった。


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(社長室での関口尚之氏、2014・2・20)

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