Search


Archives

2018年05月24日

爪句集36集「覚え書き」

 本爪句集シリーズは出版毎に赤字で、それが積もってきて出版を続けて行くのに黄色信号が出て来ている。それにもかかわらず当初の目標の50集まで出版を続けようとしている。積み重なる赤字の打開策として、本爪句集では出版費用の捻出にクラウドファンディングを初めて採用してみた。慣れない最初の試みであっても、この「覚え書き」を書いている時点で、目標の金額の半分が集まっている。これからの努力次第では、かなり目標額に近づくのではないかと希望的観測を持っている。
 本爪句集出版に際して採用しているクラウドファンディングは購入型のもので、寄附に対する見返り(リターン)としては当然出版予定の爪句集と既刊の爪句集を提示している。出版費用の半分でも資金が集まれば、爪句集出版を継続して行く上では大いに助かるので、集まった寄附金はすべて受け取るAll in方式にしている。プロジェクトの終了前ではあるけれど、爪句集に限らず、資金の無い中で自費出版を行う方法としてクラウドファンディングは有効な方法ではなかろうかと思っている。
 しかし、本爪句集は単発ではなくシリーズ本として出版している。著者が直接知っている方に寄附をお願いできるのも1,2回が限度であろう。するとこの出版資金を獲得する方法も早晩行き詰まる懸念もある。毎回出版毎にクラウドファンディングに応じてくれる読者を確保できればよいのだが、それが何人ぐらいになるのか見当もつかない。見方を変えれば定期刊行物の購読者をクラウドファンディングで獲得しようとしていて、それが成功するかどうか、の問題なのかもしれない。
 継続した寄付者を確保するには、まず充実した爪句集の出版が第一歩である。充実したということは、それなりの内容のあるものという事にもつながる。本爪句集では全道の市町村のマンホールの蓋絵を全球パノラマ写真で残そうとするものである。平成の大合併等もあり、各市町村には異なる絵柄のマンホールがある。しかし、市町村数が多いうえに爪句集の紙幅が限られているので、同じ市町村でも取り上げる各種マンホールの蓋絵の点数に制限があり、一部のものしか写真として残せない。
 この点爪句集を拡張する形で、紙媒体の豆本とブログの記事を一緒にしたものを考えて本爪句集出版を試みた。印刷されたQRコードは、これを読み取ると全球パノラマ写真が表示されるものと、全球パノラマ写真が埋め込まれたブログ記事につながるものの2種類を用意した。ネット空間に置かれたブログの記事が豆本からアクセスできれば、ページの大きさの制限を飛び越えてブログの記事を読むことでより充実した内容のものを読者に提供できる。これが極限まで行くと、QRコードだけが並ぶ豆本になってしまい、文字と写真があればこその爪句集のレゾンデートルが失われてしまうだろう。QRコードで豆本を拡大させる方法のバランスを考えなければならないところでもある。
 クラウドファンディングによる爪句集の出版で、これまで気になっていた課題の部分的な解決につながった副次的効果についても述べておきたい。自費出版の悩みの種は出版費用に加えて溜まってくる在庫がある。A7判サイズの豆本とはいっても、毎回千部の印刷で、本爪句集で36巻を数えるまでになると、その在庫は半端な数ではない。寄附に対する見返りとして本爪句集に既刊の爪句集を加えていて、見返りの希望があると在庫が減る。冊数としてそれほどなくても、在庫が減るのは気分が良い。この副次的効果は傍目以上に著者を次のクラウドファンディングに向かわせる原動力になっている。
 道内全市町村のマンホール訪ね歩きのプロジェクトは本爪句集では終わらない。本爪句集の続編を出版せねばと思っていて、全道の地図を見ながら、著者にとっては大仕事だと思っている。その大仕事である事に共感してくれるクラウド(群衆)をさらに増やしていく必要性を感じながら「覚え書き」とする。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 上記「覚え書き」にあるクラウドファンディングのプロジェクト
「北海道各地のマンホールの、全球パノラマ写真集『爪句@マンホールのある風景』を
出版したい」(ACTNOW社のHP(http://actnow.jp/))は寄附の申し込みを
受付中で、ご協力願えるようであればよろしくお願いします。

comments

ブログ子さま

「覚え書き」を読んで、クラウドファンディングで爪句集の出資を継続する
問題点がわかりました。(気づいていらっしゃるようですが^_^;)
次回も返礼品を既刊の爪句集にすると、今回出資した人らは新刊を1冊もらう
最低金額しか出さないのではないでしょうか?
素直に考えると、次回は新刊を1冊と出資金額に応じたブログ子さまのお宝を
付けるというのはどうでしょうか?
お宝は他人に売るよりも、価値がわかる人に渡すのが一番かと。

  • マリオ??
  • 2018年05月24日 19:10

 新刊の1冊分の寄附者でも継続参加であれば良いのですが、それなら書店で買うかネットで注文の方が安上がりなので、余り期待できません。お宝も持ち合わせてはいないので、お宝をリターンにするアイディアも生かせません。一番確実なのはプロジェクトに共鳴してくれるAUDIENCEを新しく開拓してゆく事ですが、これはなかなか難しいです。でもまあ、あまり容易に実現される事は面白味がないので、難題解決のため色々考えています。

  • ブログ子
  • 2018年05月24日 20:35

お宝は持ち主が価値がないと思っても、価値があると思う人には価値があります。(意味不明の表現ですが.....)
例えば僕が持っている「こうのとり」3号機をISSまで打ち上げたH-IIBロケットのフェアリングのかけらは、JAXAでは処分代が必要な粗大ゴミでしたが、宇宙(100km以上)まで行ったのでお宝だと思っています。
40年以上前のCPUなどでしたら、好きな人にはお宝かと^_^;

  • マリオ??
  • 2018年05月24日 21:15

 マリオ??さんは普通の人には理解の及ばないお宝を持っているのですね。この類のお宝はクラウドファンディンのリターン品というよりネット・オークションの対象品ですね。一度ネット・オークションというのも経験してみたいです。

  • ブログ子
  • 2018年05月25日 05:21
comment form
comment form