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2007年06月09日

小樽の姉妹都市からの植物

 小樽の姉妹都市は同じ港町ということでロシアのナホトカ市とニュージーランドのダニーデン市であり、それぞれ1966年(昭和41年)と1980年(昭和55年)に提携を行っている。2006年にはナホトカ市と姉妹都市40周年となり、市役所の庭に40周年記念植樹のつつじが植えてあった。ダニーデン市とは20周年記念として同様につつじが植えてあった。この両市から贈られた植物が手宮緑化植物園に生きている。

 この緑化植物園は手宮公園に隣接していて、1982年に開園している。高台にある傾斜地を利用して植物園が造られていて、小樽港が一望にでき、花や木を観賞出来るのに加え、ここからの眺望もすこぶる良い。小樽の放送の中継アンテナ群はこの公園のすぐ下の方に林立している。6月、植物園を訪れた日は天気もよかったのでパノラマ写真を撮る(パノラマ写真を拡大してご覧になるには こちら まで)。

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 この植物園の散策路に文字がすっかり読めなくなっているプレートが置かれている。紙を当ててなぞってみると、1981の年号が現れてくる。どうもナホトカ市から贈られた木を植樹した記念のプレートらしい。植物園の職員もこのプレートに書かれている内容は知らないとのことである。ただ、このプレートの近くにあったシベリアの松、白樺、菩提樹はナホトカ市から贈られ、ここで根着いたものであると説明してくれた。

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 園内には緑の相談所という建屋があり、管理棟、集会場、展示場、温室などが合わさっている。この温室の中に和名でニュウサイラン(新西蘭)あるいはニュージーランドアサ(麻)を目にすることが出来る。1983年あるいは84年頃ダニーデン市から贈られたそうで、20年以上も生きていることになる。

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 この植物はニュージーランドとオーストラリアのノーフォーク島が原産地で、夏に花茎を伸ばして橙色の花を咲かせるそうである。ニュージーランドではこの麻から繊維を取り出して、綱、帆布、敷物、紙の原料にすると説明文に書かれている。わが国には明治時代の初めに渡来したというから、それほど珍しい植物であるという訳でもなさそうだ。

 しかし、ニュージーランドから小樽の地にやって来て、20年以上も経ったこの植物の由来を聞くと、変哲のない植物に秘境の匂いを感じ取ることができる。

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