2007年06月18日
赤岩園芸のメコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)
六月中旬の新聞で、札幌北区の百合が原公園内でヒマラヤの青いケシが見ごろであるとの記事が目に留まった。メコノプシス・グランディスの名前のついたこのケシを日本で最初に栽培したのが小樽の赤岩園芸であると耳に挟んでいたので、栽培の本家まで早速見に行くことにする。
小樽の赤岩二丁目の北山中学校の横に赤岩園芸の花の育成園がある。花に散水している年配者にメコノプシスの在りかを聞くと、階段状の花壇を教えてくれ、確かにそこに5,6株花をつけたメコノプシスがあった。花の色は青というより水色に近いかな、という印象である。
くだんの散水していた人に聞いてみると、ここを経営している園芸家の続木忠治氏で、1965年からここで園芸屋を始めているとのことである。エジンバラ国立植物園と縁が出来て、花の交換が始まる。1977年に同植物園からメコノプシスを譲り受け、育てたのが日本でのこの花の栽培事始めだろうとの話を聞いた。
もともとヒマラヤの高地に咲く花なので、原種を日本で育てるのは無理で、日本向きに改良した品種のようである。それでも暑さに弱く、気温が25℃以上になると駄目になるそうで、北海道といえども育てるのが難しいらしい。温度が高くなるとこの花は夏の休眠に入るそうで、気温が下がって冬眠する動植物とは逆の言葉を聞いて面白と思った。
氏の著述になるメコノプシスに関する本が来年には出版される話を伺ったついでに、花の種類の整理法について尋ねると、氏の整理法によるカードのファイルを見せてくれた。約1万種類程の花の名前が分類されてカードに記録されているそうである。商売柄とはいえ大した手作りデータベースである。
約1000坪の土地に3000種近くの花があると聞く。花好きには見飽きない場所だろう。しかし、経営者としては園芸屋も苦戦を強いられている話も出てくる。ポットで売られる小物の花の値段が安い上に、中間マージンを大幅にとられると、生産者に入ってくる生産代も少なくなる。メコノプシスが高値で売れるとよいのだろうが、前述のような気温の壁があって、商品としては難しいようである。しかし、何かの分野に努力を傾注すると、残されるものは大きいと感じた。
- by 秘境探検隊長
- at 03:39
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来年メコノプシスの苗を出荷されるときはお知らせ下さい。毎年苗を購入して開花させています。
メコノブシスの苗を出荷されるときははお知らせください。
小崎貢様 メコノブシス出荷につきましては直接赤岩園芸店にお問い合わせください。ブログ子こと秘境探検隊長