2007年07月23日

セラミックアートセンター

 江別市はレンガややきもので売り出そうとしている。その啓蒙・宣伝を行う中核施設が野幌森林公園近くにあるセラミックアートセンターである。市の期待を背負った施設であるので、秘境に組み込むのは適切ではないかも知れない。しかし、たまたま土曜日の午前中に出向いてみたところ、来館者もほとんど見当たらず、広い駐車場には車が二,三台しか留まって居らず、雰囲気的には秘境的であった。

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 この施設は一九九四年(平成6年)十一月に開所した。二階建てで一階にはれんが資料展示室、北のやきもの展示室がある。これらの展示室は有料である。有料であるのでこの資料館の見学はパスする。一階にはその他にレンタル工房、窯室、教室工房があり、市民に開放されている。レンタル工房でろくろを回して、陶作に精を出している人が一人居た。

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 二階には図書室や教室があり、講習会などで利用されるのだろう。教室前にはラウンジもあって寄ってみる。食器棚があって、コーヒーカップの作品が並んでいる。売り物かと思っていると、好きなカップを選んでコーヒーが飲めるようになっている。それではと選んだカップが写真のものである。

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 そもそも江別とやきもののつながりは江別式土器の続縄文時代に遡る。れんが産業の歴史も北海道では古く百余年を数えている。釉薬の第一人者の小森忍が晩年を過ごした地でもある。ここで小森は大阪高等工業学校窯業科で学び、その後京都の陶磁器試験場に就職し、中国古陶磁器の研究を行っている。満州にも渡り、終戦で新しい活動の場を求めて江別に移り、この地で亡くなっている。このような経緯から江別市が陶芸の里を目指していて、セラミックアートセンター開設の背景となっている。

 窯業の未来を切り拓こうという目的のための技術開発を行う施設として、道立工業試験場野幌分場が市内にある。小森が陶磁器試験場で研究を行っていた例を引き合いに出すまでもなく、他のジャンルの芸術よりは陶芸の方が研究や技術開発との結びつきが強く、この点からもこの試験場が持つ陶芸の里での役割は大きい。

comments

こんにちは。
少し前(一二年前)、盛んに「江別の秘境」をブログ記事にされていて、楽しみにして読ませていただいていました。項目を眺めていましたが、実によく調べられていました。感心しました。ここで、ふと思ったのですが、旧北大・楡影寮がもともと江別にあったと記憶していますが、それが取り上げられていません。可能であれば、江別の楡影寮をブログ記事に取り上げてもらいたいのですが。せめてあった場所でも知りたいです。勝手な願いですが、どうでしょうか?

 日下部理恵様 ブログを拝見すると江別にお住まいがあり、北大の楡影寮碑の略譜を見てのコメントであることを知りました。
 楡影寮閉寮記念碑を取り上げた貴ブログに、元寮生からのコメントが載っていて、このコメント文にある以上の情報を、私は持ち合わせてはいません。
 もし、何かの機会に、江別の元楡影寮に関する情報が得られたら、ブログに書いてみようとは思いますが、今のところこのために江別に行くことはないだろう、と思っています。ご期待に添えない点はご容赦ください。

  • 都市秘境作家
  • 2010年04月11日 04:57
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