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2007年09月04日

屯田資料館の五稜星

 江別市野幌代々木町錦山緑地内にこの資料館があり、隣り合わせに錦山天満宮の神社がある。資料館の開館日は土、日と祝日なので、9月に入っての最初の土曜日に訪れてみる。

 この建物は屯田兵の中隊本部を移築、補修したものである。鉄製の門があり、五稜星のマークがデザインされて門格子に取り付けられている。この門は新しく造られたものであろう。この五稜星は開拓使のマークとして採用されたもので、北辰星(北極星)を想定してデザインされたものである。開拓使の関係する建物には今でもこの五稜星のマークを見ることができる。

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 このマークの制定時に開拓使長官であった黒田清隆は、五稜星から七稜星へのデザインの変更を申し出たけれど、それは却下されている。しかし、現在の北海道旗のデザインは七稜星を使っていて、黒田提案と直接は関係ないけれど、結果的には黒田提案を取り入れた形になっている。

 資料館の屋根の飾りの下の部分に目をやると五稜星が目に入る。屋根の飾りの部分にも五稜星がデザインされているのだが、下からははっきり見えない。改修時にこの飾りの古いものが残されていて、それを資料館の二階で確認することができた。

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 一般の見学者には資料館の一階部分が開放されていて、屯田兵に関する展示やこの建物の室内を見学できる。入館料は100円である。館内には見学客は誰も居なかったせいもあって、受付兼説明役の人が丁寧に説明してくれる。探検隊が興味を示したためと来館者が居なくて説明員の手持ち無沙汰が重なって、二階まで案内してくれる。急勾配の狭い階段を登ると天井の梁のない屋根裏部屋のような空間がある。

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 この建物はバルーンフレーム方式というそうである。我が家のツーバイフォー方式とそっくりで、現在ツーバイフォーと呼んでいる建築方式のルーツなのだろう。この部屋に元の屋根飾りが置かれてあり、それは五稜星と雲形がデザインされていた。ふと傍を見ると、ベニヤ板に書かれたこの建物の設計図があり、横はひらがな、縦は漢数字で柱の位置が分かるようにした図面である。他の設計図もベニヤ板に描かれている。建築の専門家は興味を示すそうだけれど、当方にはその古文書(板?)的価値については見当がつかなかった。 

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