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2010年12月01日

花畔神社参道の狛犬通り-続き

 3番目の狛犬は構えの狛犬で、出雲型とも呼ばれる形式の姿勢を取っている。小型ながら作りはしっかりとしている。頭を低く構えているため、尻が高い配置になっていて、さらに尻尾が立っている。頭部より臀部と尻尾を見てくれ、といわぬばかりの姿勢である。吽形は上から映すと貌の上の頭部の毛が貌のように見え、貌が二つあるようで面白い。これらの一対の狛犬のみ奉納年が1904(明治37)年と刻まれている。
 社殿に一番近いところにある一対は、古典的な形式を踏襲している。頭から顎にかけての毛は渦巻き状で表現し、尻尾の毛は太い溝の彫りで造形している。体毛は風車模様を刻んで表し、この様式は一つの流派の様式のように思える。阿形の狛犬はその大きく開けた口で、犬よりは獅子の雰囲気である。傾きかけて来た初冬の陽が吽形犬を照らし、やがて来る雪の季節に心構えをするかのような狛犬の貌に見えてくる。

見どころは 下半身なり 立つ尻尾

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出雲犬 貌が二つで 構えおり

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大口は 犬より獅子の 演技なり

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低き陽が 尻尾に差して 初冬かな

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