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2007年05月23日

小樽市議会本会議場

 小樽市指定の歴史的建造物に指定されている鉄筋コンクリート造り三階建ての小樽市庁舎は、1933年に出来ている。小樽の有力者土肥太吉の寄付金10万円で建てられたと市庁舎前の案内板に記されている。それで前庭の脇に土肥太吉翁の胸像があるのが理解できる。

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 パーキング場に占領され、申し訳程度にある市庁舎を囲む芝生部分を見ると、小樽市の姉妹都市との提携を記念して植樹されたつつじがあった。姉妹都市の一つはロシアのナホトカ市で40周年を記念し、もう一つはニュージーランドのダニーデン市でこちらは20周年の標札があった。どちらも小樽同様港町である。市庁舎の内の旧庁舎と新庁舎の渡り廊下部分にこの両市との交流の足跡が展示されている。

 今回は市庁舎そのものではなく、市庁舎内にある小樽市議会の本会議場が秘境の対象である。見学を申し込んだ市の関係者に、市民も知らない何か特別のものでも会議場にないかと問い合わせておいたら、面白いものを見つけてくれた。それは本会議場が舞台も兼用で造られた証拠である。

 本会議場に入り、議長席の方を見ると確かに舞台の上に議長席があるように見える。議員の席は傾斜がついていて、後方の席から舞台が見易くなっている。議員の席の名札は選挙が終わって間もないせいか、氏名の書き換え等で立てられたままになっている。

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 舞台として使われた証拠は議長席の両横にある。それはフットライトの仕掛けで、電球が12個並んで証明に使われるようになったものである。わざわざ開いて見せてもらったフットライト装置は、ソケット部分があるだけで配線は切られている。こんなところを開くことはまずはなかったとみえて、ゴミと一緒に古新聞が出て来た。

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 議長席、つまりは舞台から客席がどんな風に見えるかを写真に収める。天井にステンドガラスの装飾があるのだが、これには外光が当たらず、その価値は死んでいる。建設当時は外光を取り入れる造りになっていたのが、漏水その他で塞いでしまったそうである。

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 修復する計画はないかと訪ねると、お金がかかることであり、財政状況の苦しい小樽市が、ステンドガラスの本来の機能を回復するために市の予算をつかうなど、市民の理解が得られないだろう、との話である。市庁舎内のステンドガラスが本来の輝きを見せているところが旧庁舎の入口ホールからも見ることができるので、本会議場のステンドガラスが輝きを取り戻した状況を想像するのに役立てることで満足することにした。

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