2007年06月20日
毛無山展望台
国道393号線で小樽から赤井川村に抜けるとき、毛無山(548m)の横を通る。毛無山とは妙な名前であるけれど、同じ名前のついた山が小樽市と余市町の境にもある。こちらは高さが650mである。本州にも毛無山と名のつく山がある。「木無山」からこの名前になったのではないかという説がある。火山を除けば北海道に木の無い禿山を探しても見つからないだろう。この語はアイヌ語のケナシ(木や林のある野や原)から来ていると聞くと、確かに毛無山は樹木で覆われている。
この毛無山の近くに展望台があり眺望が良いと聞くので確かめに行く。朝里から望洋パークタウンを抜けて国道393号線に入り、急カーブの続くところを登って行く。カーブの最後の辺りでこの展望台がある。この国道はライダーがよく利用する道らしく、展望台の広場にはライダー達が休息をとりながら談笑している。
確かにここからの眺めは良い。小樽の市街や小樽港、その外に続く石狩湾とパノラマが広がる。当然この見ごたえある景観をパノラマ写真でも記録する(パノラマ写真を拡大してご覧になるには こちら まで)。本州は梅雨入りしているとニュースで聞いても、ここ北海道は初夏に向かうさわやかなで透明な大気の中にある。ライダー達がこの山道を風を切って疾走してゆきたくなる気持ちも理解できる。
広場には測量の日(6月3日)を記念して測量に関係する団体が寄贈した標石があって、標石の緯度経度と高さが刻まれている。緯度は43°9′8″.12679、経度は141°0′51″.46650、高さは467.569mと刻まれている。計測に関することなので、その精度を誇示しているのだろうけれど、例えば、標高(海抜)の最後のミリ単位など誤差のうちだろう。因みに標高は東京湾の平均海面の高さから計測されると説明されていた。
これらはGPSで計測されたデータである。このような地上でのデータと衛星写真のデータを組み合わせたものがインターネットで利用することが出来る時代になって来ている。都市秘境探検にもその技術は利用でき、現在そのようなツールの開発中で、試しに毛無展望台の部分の画面を出しておく。緯度経度のデータの並びが逆になっているのは、まだ開発途中である証左である。このツールはGoogleMapを利用しているけれど、GoogleMapの座標は世界測地系(WGS84)に準拠しており、日本では従来日本測地系(Tokyo)が使われてきていて、両者にはわずかなずれがあることも知った。
- by 秘境探検隊長
- at 04:15
comments
ベテランのバスガイドさんが教えてくれた小話を思い出しました。晴れた日には小樽の毛無山から増毛まで見えるそうです。「毛無」と「増毛」なんとも絶妙な意味を持つ関係の言葉です。
この小話は面白いです。駄洒落に乗って一句。「晴れ(禿げ)てれば 増毛を望む 毛無山」。何か顰蹙を買いそうですが(^-^;;