2007年07月26日
取り残された国道
北広島市(かつては広島町)の西の里と札幌市厚別区の辺りは昔の野津幌川が両都市の境目になっていて、原始河川の蛇行が境界線に投影されていているらしく、地図上の境界線も蛇行している。現在の野津幌川は改修され直線状の川になっているけれど、両市の境界線が直線状に改められている訳ではない。直線状になった野津幌川に沿うように厚別東通が南北に伸びている。
この道路と交差するように、東西に国道274号線がJR上野幌駅をかすめるように走っている。この国道は交通量の多い幹線道路で日高を通り帯広に抜ける。原始河川が改修されて、蛇行部が直線状になったのと同じく、道路も難所が改修され、直線状になる場合がある。その場合、旧道は車がほとんど通らない道路となって残される。旧道の道路標識も場合によっては昔のままに残されていたりする。そのような例を国道274号線の札幌市に接する北広島市の西の里にあるのを見つけた。
国道274号線を横切る厚別東通を南にほんの少し行き、東側に入り込むとここが端となる道がある。これが国道274号線の旧道で、カーブを描きながら直線状の新国道274号線に沿っている。この旧道には写真のように道路標識が残っていて、標識には夕張 74 km、広島 8 kmの案内を読むことができる。ここで広島は北広島市の前身の広島町を意味している。
この道路は、現在は市道西の里側道2号線と道路名がついている。国道274号線が弓の弦とすれば、この道路はさしづめ弓の形で、カーブの短い距離を走って新国道に合流する。旧国道は坂になっていて、新国道を下の方に見ることになる。新国道ではひっきりなしに車の往来があるけれど、旧道は通る車はほとんど無い。この旧国道に沿ってパークゴルフ場や温泉施設の森の湯があり、旧国道の両側は市民の憩いの場所となっている。
- by 秘境探検隊長
- at 02:48
comments
探検隊長、初めまして。
今回、前回の記事は私の住んでいた場所なのでとても懐かしく感じました。
中でも旧国道274号は子供のころ、自転車で登るのがとても辛かった思い出があります。
西の里中学校は私の母校(30年ほど前に卒業)ですが、記念碑は知りませんでした。最近できたものなのでしょうか?
このあとも西の里シリーズ続くのでしょうか。楽しみにしています。
ひろし様、コメント有難うございます。西の里中学校の出身ですか。「水道発祥の地」碑がいつ頃設置されたのか私にも分かりません。
確かに旧国道274号線は札幌厚別区から坂になっていて、自転車で登るにはつらかったでしょう。馬車の時代もあった訳で、馬もつらかったろうな。
北広島市は札幌のベッドタウンの色彩が強く、都市秘境を見つけるのにてこずりそうです。何か情報があればお寄せください。