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2007年11月05日

瑞穂の池

 江別市、札幌市、北広島市にまたがる国有地の野幌森林公園には多くの遊歩道が整備されている。筆者は札幌市の厚別区と江別市の境界線の札幌市側にある札幌市エレクトロニクスセンターにオフィスを構えていることもあって、ときどき札幌市側から江別市側に市境界を越えて野幌森林公園の遊歩道を散策する。特に秋は遊歩道が紅葉や黄葉で彩られ、大都会に居ながら自然を満喫できる場所である。

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 遊歩道が分かれるところにはその道がどこに到るのかの標識がある。その標識に「瑞穂の池」というのが目に付いた。標識に示されたキロ数から、ちょっと遠うそうだったので、歩いてゆくのを最初は躊躇していた。しかし、散策の途中で出会った人から瑞穂の池への道に土アケビが自生している話を聞いて、その後この池まで何度か足を運んでいる。

 この池の正面は草地になっていて東屋がある。池の正面には写真のように瑞穂池の看板があり、その横にはこの池の簡単な説明板がある。それによると、瑞穂の池は一九九一年(昭和三年)にこの地に入植した白石第一土功組合がかんがい用水のため池として築いており、一九七三年(昭和四十八年)からは防火用池として北海道が管理するようになっている。

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 土アケビの実が見られる秋、残雪のある冬の終わり、水芭蕉の咲く春、緑で覆われた夏、と四季折々の姿を見に行っている。秋に見た土アケビの花をみつけようと春から夏にかけて歩いて探したけれど、黄色の土アケビ花の方を見つけることは出来なかった。秋と夏では辺りの様子が変わっていて、何か目印でもつけておくべきだったと思ったけれど、後の祭りのようなところがあった。

 春先に雪のある頃の瑞穂の池はどうなっているかと、野幌森林公園の札幌市側にある「北海道開拓の村」に入って、ここから江別市側にある瑞穂の池まで雪道を辿ったこともある。この時は瑞穂の池は雪に覆われていて、瑞穂の池記念碑の標識の向うの雪原の下に池があるとは、初めて訪れる人には想像もつかないだろと思われる風景だった。

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 桜の咲く頃この池の周囲をパノラマ写真に記録したこともある。近くに桜の木が一本目につき、緑が濃くなってきた草地がひろがり、その向こうに水鳥の遊ぶ池が水をたたえている。訪れる人もほとんどみかけず、遠くもないところに札幌や江別の都会が広がっているとは信じられない空間がそこにはある。

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