2008年05月22日
江別のレンガ工場
江別のレンガ工場の発祥は1898年(明治31年)に設立された北海道炭鉱鉄道野幌煉瓦工場に遡る。明治時代の煉瓦生産は、傾斜面に焼成室を並べた登窯で行われた。その登窯の史跡がJR野幌駅の近くにあり、説明板で江別における煉瓦生産の一端を知ることができる。
煉瓦を焼く燃料として薪が不足して石炭になり、登窯から輪環窯、トンネル、キルンと変遷をたどることになる。それに従ってレンガ工場も新旧交代があり、現在江別にあるレンガ工場は「北海煉瓦」、「北海道農材」の野幌セラミック工場、「米澤煉瓦」の三社である。
このうち北海煉瓦は創業八十年を超し、最も古い歴史を持っている。JR野幌駅から野幌東町を通って真っ直ぐに伸びる1号線が道央自動車道の下をくぐる手前近くにあり、由緒のありそうなレンガの煙突が目につく。土曜日でもあったので、煙突の写真を取らせてもらい、創業年数などの簡単な話を聞いただけである。
北海道農材は本社が札幌にあり、野幌には野幌セラミック工場がある。道央自動車道の近くで、北海煉瓦の工場からも遠くない。1963年にセラミックブロックの製品化に成功して、この分野で全国一の実績を持っている工場である。工場内の様子の写真撮影を頼んだのだが、近くこの工場は美唄に移転するとのことで、煙突のところだけの撮影になる。
米澤煉瓦は一番通と道央自動車道が上下で交わる元野幌にある。この会社は1939年創業で、年間200~250万個のレンガを生産している。敷地内にレンガが積まれ、レンガを運ぶショベルカーが動いていた。丁度出会った会社の人に話を聞くと、いろいろなタイプのレンガを作っているとのことで、アッシュブリックが積んであるのも見せてもらった。
レンガを積んで建物を造る際の建築基準法は木造、鉄筋コンクリート造等と並んで「組石造」のカテゴリーに入るそうである。組石造の基準で、レンガの厚さを基準値以上にすれば鉄筋を入れなくてもレンガの建物は許可になるのだけれど、コスト高になるため、過去の建物は基準値以下の厚さのレンガで造られていたりする。これが歴史的レンガ建築を再利用する際のネックになり、行政も取り壊しても再利用してもお金のかかるレンガ建造物をどうしようかと頭を痛めることになる。
- by 秘境探検隊長
- at 04:38
comments
すごい。
NHK TVニュースでみました、
ピザ焼き釜 の作れる穴あきレンガはどこで販売しているのですか
いくらぐらいですか?教えてください。
私はNHKのTVニュースを視ていませんし、ピザ焼き釜の作れる穴あきレンガの取材もしていませんので、コメントのご質問には答えられません。お役に立てずごめんなさい。
レンガの屑(カケラ)有りますか?
売っていただけますか
トラックで取りに行きたいのですが
幾らぐらいしますか?
レンガを取り扱っていないので、お問い合わせに関してお答えできません。悪しからず。