2008年05月28日
田園地帯のラジオ送信所
江別市の田園地帯にはラジオ放送の送信所が点在する。出力は50~500kWの大出力であり、平野部で見通しが良く、人家の密集しないところでかつアクセスの容易なところとして江別の田園地帯が選ばれているのであろう。遠くからも視界に入ってくるこれらの送信所の高いアンテナを秘境のテーマに加えて、近づいて見ることにする。
STV(札幌テレビ放送)の送信所は江別の角山地区にあり、国道275号線から西1号線に分かれて進むと到達する。住所としては江別市角山264である。畑に囲まれて高いアンテナの鉄塔がワイヤーで支持されていて、アンテナの傍に施設の建屋がある。STVのJOWFのコールサインが建屋の壁に見える。50kWの出力で北海道道央一円をカバーしている。
HBC(北海道放送)の送信所は道道139号線の石狩大橋で石狩川を渡り、篠津旧道路沿いに石狩川の下流方向に向かうと道路沿いにある。住所は篠津846-1である。コールサインはJOHR、出力50kWで、この送信所も道央全域をカバーしている。
NHK札幌放送局の送信所は第一と第二の二つが江別太563と579のお互い近いところにある。ここは国道337号線からわき道に入っていくと辿り着く。いずれの送信所も平地に高い鉄塔があり、遠くから確認できるので、その方向に車を走らせると近づくことができる。
NHK第一はコールサインはJOIK、出六100kW(減力放送時10kW)で石狩、空知、後志をカバーしている。第二の方はコールサインJOIB、出力500kW(減力放送時250kW)で放送対象地域は全国となっている。
大出力のAMラジオ放送では、このような大規模なアンテナを含む送信設備が必要で、経費もかさむだろうと思われる。最近は都心部に小規模な放送設備を備えたFM局が放送を行う時代になってきている。加えて、インターネットを利用すれば、個人レベルでの放送局ともいえるものを可能にしている。さらに、衛星放送という技術革新もある。デジタル放送に統一される流れもある。従来の大規模設備のAMラジオ放送の象徴である高いアンテナが、江別の田園地帯に立っている景観がこれからも続いていくものだろうかと思ったりした。
- by 秘境探検隊長
- at 03:12
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