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2008年11月06日

宗教、芸術そして科学技術

 今回の都市秘境巡りは札幌独立キリスト教会から始まりです。参加者にこの教会のことを尋ねると、誰もその存在を知らなかったのはちょっと意外でした。大通り西22丁目の南向きにあるこの教会の建物が、ビルが並んでいる大通にあっては、あまり目立たないせいかもしれません。

 事前に頼んでおいたので、この教会の一番の重要文書である「イエスを信ずる者の契約」書を金庫から出して見せてもらいました。札幌農学校の一期生、二期生が署名しています。署名日は1877年3月5日となっていて、この年の4月にはクラーク博士は札幌を離れています。最初一期生だけの署名であったものに、後に二期生が署名に加わっています。

 一期生の大島正健、二期生の内村鑑三、宮部金吾、太田(新渡戸)稲造ら独立キリスト教会を創設した歴史上の著名人の署名を契約書の原本の中に確かめることができました。教会の資料室には他にも新渡戸稲造の扁額のオリジナルや、新渡戸、内村らが一緒に写った写真などがあり、札幌農学校草創の頃の興味のある資料を見ました。

 北大のクラーク像の元になった田嶼碩郎(たじま せきろう)制作のクラーク像もあり、これも制作者の氏名の刻印と一緒に確認です。

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 続いて、大通西21丁目にある中国画廊の訪問です。この建物は中国総領事館が札幌に開設された時、臨時の総領事館になった建物です。建物の3階には中国人アーティストの中国絵画が展示されています。土、日に無料で見学できる画廊です。この建物のオーナーの国岡氏とは面識があり、国岡氏がこの画廊設立の経緯を説明してくれました。参加者に、初代の中国総領事陳坑氏に会ったエピソードの披露もありました。

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 札幌管区気象台では、若い女性の青木さんが説明役でした。当方の娘だと言ったら、一瞬参加者は信じた様子でした(引率役への信頼が厚いので、冗談をいっても取り消すまで本当にされてしまいます)。気象台で使用している観測機器の説明に続いて、庭に観測機器が置かれている状況の見学から始まり、建屋内での気象予報の現場、地震観測や火山観測の現場で説明を受けました。1時間程度の見学を申し出ていたのですが、1時間をオーバーして、予定していた道立近代美術館の庭の彫刻見学はスキップしました。

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