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2010年11月26日

開かずの寺門を護る大覚寺の狛犬

 曹洞宗の大覚寺の開基は(明治37)年で、現在地に移ったのが(明治40)年である。禅宗の寺の典型的な造りで、寺門、山門、本堂が直線上に配置されている。この直線は東西に沿っていて、寺門は西を向いている。禅宗の寺では寺門は開かずの門で、ここからの人の出入りはない。この門が開くのは、新住職が初めて寺に入る時と、住職が亡くなった時に遺体が寺から出る時のみ、と聞いたことがある。
 この開かずの寺門を護るかのように、一対の狛犬が置かれている。神社に狛犬が居ても不思議ではないけれど、寺の狛犬は例が少なく、それも寺門のところに堂々と居座っているのは珍しい。神仏混淆が影響して寺に狛犬なのかな、と思ってみるけれど、この状況になった正確なところはわからない。
 狛犬は軟石造りで、彫りは簡素でその分力強さが表現されている。立っている尻尾がソフトクリームの形を連想させる。石工の名前や制作年に関した刻字は台座の部分に見当たらない。神社に奉納された狛犬であれば、献台の部分に奉納者の名前などが彫られてあるのが普通であれけれど、この一対の狛犬にはそれがない。氏子が神社に奉納した狛犬ではなく、最初から寺に納めるために制作されたためかもしれない。

開かず門 狛犬護りて 大覚寺

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連想は ソフトクリーム 尻尾なり

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