2010年12月20日
雪の中のハリエンジュ
初夏に白い花を枝いっぱいにつけるニセアカシアは、ハリエンジュ(針槐)の和名がある。歌詞に、アカシアとして引用されている木である。ニセアカシアは高木で、小さな若木があっても気が付かない。空き地などに棘のある細長い木を時々みかけるけれど、これがハリエンジュの若木で、名前の通り針が木全体にある。この若木があの背の高いニセアカシアには結びつかない。種が運ばれて根付いたのだろう。雪の中から巨大な蜘蛛が足を伸ばしたように見え、棘は武器のようである。
ハリエンジュ 雪から伸ばす 蜘蛛の足
棘の武器 冬将軍の 兵となり
- by 秘境探検隊長
- at 03:44
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生粋のドサンコですので、アカシアとかヤナギなどは共に身近な樹木ですから家畜からの食害を比較しますと、ヤナギの葉は家畜類が好むとは思いませんが、アカシアならば豆科ですから多分葉は決定的な食害を受けると思います。
雪の中から巨大な蜘蛛のようにトゲトゲの枝を延ばし、さらに攻撃性の武器として冬将軍の尖兵役を果たしているアカシアを初めて爪句で見せて戴き、これまでの謎が解けました。
アカシヤが食害を受けやすい幼木の頃は、総ての葉をトゲに変えて攻撃と防御の役割を果たし、食害の及ばない背丈になってから初めて葉を茂らせているのでしょうね。
春の山菜の王者タランボのトゲも同じと思います。
お陰さまで、アカシヤのトゲは、一旦根を下ろしたら一生逃げも隠れも出来ない植物が選んだ高度に発達した賢い進化の一面と理解出来ました。
ニセアカシアの若木がどうして棘だらけなのかについては考えが及びませんでした。食害から身を守るための棘は理屈に合っています。確かにニセアカシアの花を良く見ると、マメ科の特徴の蝶形の花をしています。蜂が好んで蜜を集める蜜源植物で、アカシアの蜂蜜にお目にかかります。しかし、葉、樹皮、果実には毒性があるとされていて、それで食害から身を守っている上に、棘で二重の防護策を取っているのでしょうかね。性質がわかると、ニセアカシアの花を見て親しみが湧きます。