2011年01月18日
カラマツのあるモノクロームの世界
手稲山の裾野の西野の地に住み始めた頃は、近くのカラマツ林も林と形容しても違和感がなかった。それが林の周囲に家が建ち始め、それに反比例してカラマツの本数が減ってゆき、今では立木の集まりぐらいで、林とは呼べそうにもない。雪の季節には白黒撮影の方が味が出るかと、モノクローム撮影のモードを選んで撮ってみる。黒々としたカラマツの向こうに、雪に埋まった街が見え、さらに街の彼方に三角山や盤渓のスキー場が見えている。この風景に緑が戻るのは未だ先である。
カラマツの 林を食いて 家迫り
カラマツの 樹間遠くに 雪斜面
- by 秘境探検隊長
- at 12:41
comments
コメントを入力してください
1月16日付北海道新聞朝刊「ほっかいどうの本」欄に 海青社刊「森への働きかけ」の批評が載っておりました。
最近木質資源としての森林に関する新聞や著書が目立ちますので気になっているのですが、この書評を読んで北海道の人工林への現場の取組みには疑問が大きいのですが、北海道の森林の専門研究者がこのように優れた考えに信念を抱いている限り、安泰であると安心しました。
つまり、北海道の人工林管理は現場での高齢化が進み、手入れが追いついていないのではないか?との疑問です。
「カラマツの 樹間遠くに 雪斜面」
このカラマツは枝打ちが全く為されていなく、太い枝が伸び放題のようです。
本州地域の杉は徹底して枝打ちしているようですが、北海道の場合は間伐などが精一杯と見受けます。
秘境の評価に影響するのではないかとの素人の懸念です。
カラマツは節が多いのが当たり前と思っておりましたが、枝打ちしたカラマツ材に節が無ければ付加価値が飛躍的に挙ると思うのですが、どうでしょうか。
若し機会があればカラマツには枝打ちが不要なのか尋ねてみたいものです。
秘境の本質とはかけ離れたコメントになってしまいました。
カラマツの間伐材の有効利用などについて耳に入ってくることはありますが、現状をこの目で見たことがありません。節が多いので合板にする技術で有効材に変える話も聞いたことがあります。間伐材を炭化して、炭で利用することも考えられますが、実際はどうなっているのでしょうか。
木は芯止めをするとか、枝打ちをするとか、ケアをしないと伸び放題になってしまいます。庭木ならケアも出来ますが、森林では経費と人手を考えると、林業が有効に機能していない現状では無理なのでしょう。問題が多いですね。
通りすがりの者です。
私も素人ですが、もともと北海道にはカラマツは無くって、炭鉱の抗木として多く利用され、故に植林もされてきたと認識しています。カラマツの材は旋回木理がネックになって、建築材には向かず、従って集成材や合板利用が多いと聞いています。今の住宅市場を考えると、無節の柱材生産よりも集成材用に生産した方が賢明に思えます。枝打ちの仕方によっては、かえって材に悪影響を与えてしまう事も道林試から報告されていますので、リスクをおかして、かつ人手をかけてまで枝打ちする必要性が無いように感じられます。
コズコズ 様 炭鉱の坑木ですか。炭鉱が姿を消して、カラマツ林が残った図でしょうか。札幌の近郊でもカラマツの人工林が見られます。ケアのされていないカラマツ林は、植林で同じ樹種が密植されているせいか、単調でうす暗く、その下を歩いてみる気にはならない場所になっています。
都市秘境作家さん、こんにちは。
枝打ちはともかく、ほんとうは除伐や間伐はやった方が良いですけどね。
数年前、台風が北海道に上陸して苫小牧や支笏湖周辺のカラマツ林が軒並みやられました。そもそもカラマツは北海道の自生種では無いというのもありますけど、除間伐の遅れが自然災害に弱い「もやし林」になってしまったのが台風被害の原因の一つにあげられています。おっしゃる通り、カラマツ材を使っていた抗木や梱包材利用が無くなって、カラマツ林が放置されたのが現状だと思いますが、ここ数年、カラマツ材の集成材利用が伸びてきているので、状況は改善されるのではと期待しております。
最近は木材を取るよりは、エコの観点から緑を取り戻すことに主眼が置かれ、単一樹種の植林から混交林の植樹に変わってきているようです。植える木も、植える地域に昔から生えている木の種から苗を育てて、これを植えていくのだとの話を聞いたことがあります。