2011年01月23日
野猿が棲むオニグルミ
北海道には野猿は居ない。しかし、雪の季節山歩きで、猿を探すことがある。猿といっても、木に顔だけを出している猿である。オニグルミの枝先や中間部分にある冬芽や葉痕は、猿の顔にそっくりである。これらの猿には位があるみたいで、若木の幹先にある猿は、冠を戴き長(おさ)のようで、中間にあるものは下部の猿と表現できそうである。雪の季節、幹と枝しかない木々は、遠くからは同じようにしか見えないけれど、近づくと猿の顔があったりして、冬の山歩きを楽しめる。
雪道に 野猿が顔出す オニグルミ
位(くらい)あり 下に控える 下部(しもべ)猿
- by 秘境探検隊長
- at 00:38
comments
コメントを入力してください
鬼ぐるみの冬芽を猿に見立てるとは初め知りました。
50年位前、名寄に勤務していた頃、キノコ採りで沢歩きの合間に鬼ぐるみを拾い持ち帰ってよく食べました。
中の白い実を食べる時は、薪ストーブの上で炒ってから、金槌で叩かなければ割れないほどに殻が固く、しかも中の実は僅かで、爪楊枝などでほじくって食べるのですが、スイーツ全盛の今でも、之ほど美味しく、栄養価の高い食材は無いと思っております。
秋に熟して木から落ちたときはまだ固く、さらにタールのような粘液に包まれており、処理は厄介ですが、年末頃には野菜市場でも沢山売っておりましたから、多分広く利用されていたと思います。
鬼ぐるみの木は当時、航空機のプロペラに使用されておりましたから木材としては貴重だったのでしょう。
今朝の絵からの懐かしい想い出です。
オニグルミの実(種子)を食べた記憶はありません。山道に落ちているのでしょうが、あまり見かけません。というより気にしていませんでしたので、落ちていても気がつかなかったのでしょう。猿の貌が現れるオニグルミの木は若木で、この木が実を生らすまで大きくなるのは。何年先のことでしょうか。