2011年02月19日
鳥の餌に残された枝のリンゴの実
散歩道の農家の庭にリンゴの木があって、秋になると枝にリンゴの実が生っている。道路脇にあるので、手を出すともぎ取れる。しかし、このリンゴの実は摘み取られこともなく冬を迎える。景観のために残しておくのかな、と詮索もしないでおいた。リンゴの実の水分が飛んでしまって、乾燥実になっているのを写真に撮っている時、実を残しておく理由に気がついた。野鳥がこの実を啄んでいて、野鳥の冬場の餌として残しているらしい。群れていた野鳥はキレンジャクであった。
干からびて いかなる味ぞ リンゴの実
キレンジャク リンゴ啄(ついば)み 寒き朝
- by 秘境探検隊長
- at 00:04
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リンゴ園が秋にリンゴを収穫せずに残す理由はなぜか?プログでは疑問を呈しながらも「詮索しないで置いた」について少々好奇心もあり素人流の詮索を展開して見ました。
まず、戦時中食糧不足の時期に主食の次に需要の多かったリンゴは経済の急速な発展に比例して、数量と味への改良は、コメに匹敵するスピードでした。
イネは国の農試が担っておりますが、リンゴの品種改良は自費で10年程度かかります。
戦前の49号や旭・6号などからデリシャス系に急転換し、さらに現在のふじ系のような甘さと酸味が程よく調和し保存性も高い品種に収斂し落ち着いているように思います。
つまり果樹園は安定した経営には程遠く、品種改良の時流に翻弄され、さらに高齢化と都市化が追い討ちをかけていると思います。
話を戻しますと、秋に敢えて収穫を採り残す余裕が有るのは、その果樹園が経済的に安定している証と思います。
宅地化への可能性の高い地域では、無理してまで品集改良を急追する必要性は無いとの推測と詮索です。
札幌はかつてリンゴの一大産地でしたが、現在札幌近郊の果樹園で幅を利かすのはサクランボのようです。観光果樹園に適しているためかもしれません。ワインの生産が伸びるにつれて、ブドウ果樹園も有力です。
リンゴの果樹園も残っていますが、札幌市民が目にするのは、美園環状通のリンゴ並木ぐらいでしょうか。このような状況で、リンゴの品種改良の話題は耳に入ってきません。