2011年04月15日
春を迎えるスズメ
頭の上で鳴き声がする。見上げるとスズメである。冬芽が膨らみ始めた木の枝に止まっている。見慣れた鳥なので、普段はカメラを向けることもないのだが、春の到来を喜んで鳴いている風でもあるので、撮ってみる。スズメは冬から春の季節の変わり目に体の毛を入れ替えるようである。撮った写真を拡大してみると、身につけていた羽服はかなり汚れている。洗濯には出せないので、着古した冬服は脱ぎ捨てるほかないようである。冬芽が開くのに合わせて、スズメも身奇麗になる。
鳴き声で 見上げる枝に 見慣れ鳥
着古した 冬服汚れ 目立ちたり
- by 秘境探検隊長
- at 02:05
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今朝の道新に、東日本大震災で津波の被害を受けた東電福島第一原発から3キロ先にある無人の町・双葉町の満開の桜を「双葉町沈黙の春」と白抜きの大文字で取り上げておりました。
50年前の1962年に米国東部地域のDDTをはじめ多くの農薬系化学物質による環境汚染被害を題材としたレイチエル・カーソンの著書「沈黙の春」が、その後30年を経た1994年に、アル・ゴア米国副大統領の序文で再版され日本でもベストセラー入りしましたが、当時は世界中の誰もがまさか自然の豊かな日本に「沈黙の春」が訪れようとは想像出来なかったと思います。
数年前の春、札幌全域で一時スズメが目立たなくなり大きな話題になりました。
スズメの元気な鳴き声は、多少甲高くはありますが耳慣れており、特に耳障りでもなく、むしろ空気のように人間と共存的な親しみ深い存在でしたから、身近な生活の中からスズメの鳴き声が聞こえなくなった時は大きなショックで、スズメの激減に、かすかにですが「沈黙の春」を思い浮かべました。
今朝の一枚の絵から「着古した冬着」の愛らしい名句の姿と、私の窓の外からも春を知らせる囀りに、喩えようも無い親密感が甦りました。
コメントで思い出しましたが、スズメが札幌市内で姿を消した話題がありました。現在、スズメは身近に見られますから、あれは何であったのでしょう。
スズメはよく見かけるのですが、動きが早く、写真に収めるのが難しい鳥です。野鳥を撮るのは、枝に葉が無い時期の春がよいのですが、手に持って重いぐらいのレンズを使用しないと高いところに止まっている鳥の鮮明な写真を撮るのは難しく、そのようなレンズは目の玉が飛び出るほど高価なので、まあ手にすることはないでしょう。