2011年04月13日
雪の川の傍のフキノトウ
川の流れの傍に咲くフキノトウを目にし、これは春の典型的な風景である。雪の川は雪が流れているのではなく、解け始めている積雪が細く伸びて川のように見えている状況の表現である。視力に自信がないので、フキノトウの雌雄は撮った写真をパソコン画面で拡大して判別している。蘂をまとめて束にしたような雌花がある。一方、雄花の方は花びらを広げた小さな花がかたまって咲いている。雪の川の流れが枯渇するのと、フキノトウが伸びるのが比例する季節に入っている。
フキノトウ 雪の傍咲き 雌花なり
雪の川 岸辺に咲いて 雄花なり
- by 秘境探検隊長
- at 08:57
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雪の形はどうあれ、早春の斜面の雪が融けた地面に、いち早く黄色と新緑の顔を出すのが、ふきのとうと決まっておりますから「雪の川」の表現に違和感はありません。
むしろ、川の流れのような「雪の川」の表現から「氷河」が思い浮かびました。
本来は動かぬ筈の渓谷を埋めた氷が僅かずつ融けて、川のように流れて海に到達して落ち込む様を見れば納得行きますから「雪の川」も、秘境探検記から生まれた正式な市民権を得て、いずれは広辞苑にも載ると思います。
どんな大河も源流を辿れば必ず行き着くのが小さな沢であり、大河の究極の形態が早春の「雪の川」であると思います。
雪の川はとっさに出た言葉で、推敲して出た言葉ではありません。でも、感じが出ている言葉だと思っています。どこでも見られる川ではないとは思います。でも、情況に合った言葉を見つけるのも爪句の面白さだと思っています。