2011年04月28日
中谷宇吉郎教授室で見た研究用具
中谷宇吉郎教授室に、雪研究に使用した顕微鏡が置かれてある。現在、多くの研究で用いる研究機器と比べると、玩具にさえ見える。この顕微鏡で雪の結晶を観察して、手書きで結晶を描いていたのだろうか。お金のかからない研究ではなかったか、とこの顕微鏡から推察する。教授室の壁に、雪上でカンジキの役目をしたと思われる板が架けられている。形からさしずめスノーボードである。先進の雪研究の際の用具を、スポーツ用具と見なせば、時代を飛び越えた発明に思えてくる。
雪研究 現役退(ひ)いて 顕微鏡
これスノボー 研究先行く スポーツ具
- by 秘境探検隊長
- at 00:26
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写真の中谷博士の顕微鏡は現役を退いたとは言え、多分当時としても相当高価であったと思います。
私のひまわり研究も顕微鏡による花粉観察のイロハからスタートしましたが、視野から覗くひまわり花粉は真夏の星座そっくりで、今朝のプログから、私もぜひ一度は雪の結晶の秘境を覗いて見たいと思いました。
ひまわり花粉も0.03ミリ程度で、ビクセンの900倍顕微鏡を購入し観察を続けておりますが、意外とシンプルに関わらず性能は抜群で、パソコンの価格が性能に反比例して下がっているのに似ているように思います。
ひまわり研究と言うと、日本に於ける一般常識は、せいぜいゴッホのひまわりか鳥の餌か映画ひまわり位のもので、元日本花粉学界会会長・上野実朗博士の著書「花粉百話」の中の多くの植物の顕微鏡写真には、信じ難いことでありますが、ひまわり花粉見本写真は載っていなく、末尾に載っている筈の植物名索引にすらも、ひまわりの名は見当たりません。
また、ひまわりが風邪系薬草として君臨していたことを、今の日本では殆ど知られていない反面、中国では、ひまわりは観賞用の花ではなく「万病を治す太陽の化身」として広く利用されているのに比べると雲泥の差があり過ぎ、今の情報化社会は、一体なんなのかとの思いが尽きません。
伊東さんはヒマワリ(の花粉)の伝道者ですね。伝道者は、信ずることを弛まず言い続ける人で、誰かがその言を聞いて他に伝えてゆきます。eSRUの受講生もきっと伊東さんのヒマワリの話を他に伝えていると思いますから、ささやかながら伝道の効果はあると思います。
顕微鏡の世界には縁がないのですが、カメラのマクロ撮影ぐらいの倍率で見る世界でも驚きはあるので、顕微鏡下の世界はきっとすばらしいに違いないと思っています。