2011年08月22日
さっぽろハコモノ探検生放送
今日(8月22日)はNHK(札幌)の「つながる北カフェ」のコーナー番組の「さっぽろハコモノ探検」で生出演である。キャスターはおなじみ増子氏(左)と藤井さん(中央)である。国会中継、高校野球で2週間ぶりの番組再開初日である。
今回はモエレ沼公園のガラスのピラミッドが取材対象で、夏場の冷房を雪で行っている紹介を行った。冬場に雪を貯蔵庫に貯め、雪が解けた冷水を冷房に利用している。
雪冷房の熱交換システムを、案内役の富樫氏から説明を受ける。ガラスのピラミッドのパイプの並んだ部屋に入って見るのは初めてである。
モエレ沼公園のデザインを行ったのは世界的彫刻家イサム・ノグチで、彼と札幌市をつないだ当時ビー・ユー・ジー社長の服部裕之氏のインタビューが流される。
イサム・ノグチが1988年に来札して、基本設計図を示しながら、指示を与えているビデオを、造園に関わったアーキテクト・ファイブ社から借りてきて、番組に組み込んでいる。
1988年の1月に基本構想を札幌市に示したイサム・ノグチはその年の12月にニューヨークで逝去している。1988年の1年間にモエレ沼公園誕生のエピソードが凝縮している。
いつも番組の最後では爪句の披露がある。今回もビー・ユー・ジーの社屋にあるイサム・ノグチの「オンファロス」と作品名のある石の蹲の写真を撮って爪句をつけた。生放送の直前のリハーサルではパタン(フリップ)が用意され、これを示して爪句で締めた。しかし、リハーサル後にこの作品紹介の話は削られることになった。ここまで準備させておいて、あっさりカットする制作者側の強権も大したものである。
- by 秘境探検隊長
- at 16:57
comments
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すぐ上の写真は、いつものプログとして見るならば[IT(アイテイ)の中心たれと巨匠作」は、先生作の爪句と思うのですが、左側の四角い枠内の不思議な形態の石と蹲の説明をご説明して戴けますか?
蹲は相撲の蹲踞で見ることはありますので、うずくまる位しか解かりませんので。
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「さっぽろハコモノ探検生放送」の「探検」は一瞬「探険」の変換ミスかと思ったのですが私なりに調べた結果では、この場合[探険」でなく「探検」が正しいと解かりました。
日本語の奥行きの深さですね。
伊東さん 蹲(つくばい)は手水鉢のことで、手を清める目的のための水が流れている鉢です。茶室の横などに置かれている水を流す仕掛けで、必ずしも手を洗うためのものでは無く、水のある雰囲気を演出するためのものです。
確かに「つくばい」というと一般の人には馴染みが薄いかもしれません。爪句(ブログ子の作です)の写真にある蹲は中央の目のような穴から水が溢れ出て、これが均等に周囲に石肌を流れて下に落ちて行きます。
イサム・ノグチはこの作品の設置具合を見にビー・ユー・ジー社を訪れて、丁度写真を撮った辺りから眺めると、目のように見えるだろう、と語ったと聞かされています。
作品名の「オンファロス」はギリシャ・デルフィにあるアポロンの神殿に、世界の臍あるいは中心の意味の言葉を体現する石があり、これと作品名を重ねています。ここら辺の話をしたかったのに、あえなくカットです。
探検と探険はほとんど同義で、前者に対して後者は、より危険を伴う行動、といった程度の差と認識しています。取材では全然危険が伴いませんので・・・